プラセンタ注射を1回でも受けると献血が行えなくなると聞きました。
本当でしょうか?
平成18年10月10日より日本赤十字では 過去にプラセンタ注射を受けたことがある人の献血は受けつけなくなりました。
なぜ献血できないのか、プラセンタ注射は安全なのかまとめてみました。
1.プラセンタ注射以外のプラセンタは献血が行える
まず、プランセタ注射を受けると献血が行えなくなりますが、プラセンタサプリ、プラセンタドリンクなどの健康食品は飲用しても問題なく献血を行うことができます。
これは豚、馬プラセンタの安全性が担保されており、製造も問題なく行われているからです。
2.プラセンタ注射で献血が行えなくなる
プラセンタ注射を受けると献血が行えなくなります。
プラセンタの注射製剤は国内のヒト胎盤を原料として製造されています。
厚生労働省より認可された注射製剤で更年期障害、乳汁の分泌不全、肝機能の障害において保険適用にて注射を受けることができます。
クリニックによっては美容、アンチエイジング目的にて保険適用外で注射を受けられるところもあります。
50年以上もの間安全に行われてきたプラセンタ注射ですが、平成18年10月10日より日本赤十字ではプラセンタ注射を過去に一度でも受けたことのある人からの献血を受け付けなくなりました。
なぜでしょうか?
厚生労働省では平成18年8月24日に発表した文章で、日本赤十字社はヒト胎盤エキス(プラセンタ)の注射剤を使用した人の献血を制限するとしました。
これは変異型クロイツフェルトヤコブ病(vCJD)について献血の際に血液から検査する方法が実用化されていないためです。
以前より暫定的な措置として欧州への滞在歴のある人など、vCJD伝播のリスクが否定できない場合は問診によって献血を制限してきました。
さらにこの通知にて、プラセンタ注射剤はヒト由来の臓器から製造されていることからvCJDの伝播の理論的なリスクが否定できないため、念のための措置として献血を制限するとしました。
厚生労働省 医薬食品局血液対策課
ヒト胎盤エキス(プラセンタ)注射剤使用者の献血制限について
一般の献血を希望する方向けに大阪府赤十字血液センターのホームページにわかりやすく説明があります。
プラセンタ注射剤は国内では2つ認可されています。
- メルスモン注射剤
- ラエンネック注射剤
出典:http://wanonaka.jp/first/placenta.html
2-1.プラセンタ注射の安全性
このように聞くと、とても不安になってしまいますね。
実際のところプラセンタ注射は危険なのでしょうか?
現在のところプラセンタ注射によって変異型クロイツフェルトヤコブ病(vCJD)に感染した人はいません。
また、エイズウイルス検査、肝炎ウイルス検査を行った国内のヒト胎盤を使用していますのでそのリスクはかなり低いものです。
2-2.輸血、点滴はできる
献血が出来ないと聞くと、自分が手術などをしたときに輸血が受けられないと勘違いされる方がいますが、プラセンタ注射を受けても輸血、点滴は受けられますからご安心ください。
2-3.プラセンタ注射の副作用
プラセンタ注射にはほとんど副作用はありません。
注意しなければいけないのは、プラセンタ注射は皮下注射あるいは筋肉注射によって行うものです。点滴や静脈注射では効果が半減するばかりか、ショックのような症状が見られた例がありますから注意が必要です。
2-4.プラセンタサプリメントという選択
プラセンタ注射のリスクを怖いと感じるならばプラセンタのサプリメントを取るという方法があります。プラセンタサプリメントは豚や馬の胎盤を原料としていてウイルス、微生物の不活化が実証された工場にて製造されています。
プラセンタサプリを飲んでも献血は行うことができますから、まずはプラセンタサプリを試してみるのもいいでしょう。サプリによっては注射と同程度の効果があるものがあります。
まとめ
プラセンタ注射で献血が行えなくなることいついて説明しました。
美容や更年期に効果のあるプラセンタ注射ですが、確率はかなり低いもののリスクとして国が管理しているものだと認識しておきましょう。