
いつもの料理におからを足すだけで、簡単に低カロリーな料理に変わります。
実はおからは低カロリーで、ボリュームも出しやすいのでかさ増しの料理にぴったりの食材です。白米にちょっと足して低カロリーごはんにしたり、お肉や小麦粉の使用量を半分くらいに減らして代わりにおからを足すダイエット向きの料理が簡単にできてしまいます。
おからを使った料理でダイエットすればいつも通りに食べていても体がスッキリとしてきます。
おからは豆腐をつくるときのカスなので、お値段が安いことも家計にうれしいところです。
おからダイエットについて詳しく説明します。
1. おからダイエットとは
おからダイエットの方法は、いつもの料理におからを加えて量を増やす「かさ増し料理」をつくることです。
おからを使った料理を食べるだけで、満腹感が得られるのにカロリーをカットすることができます。
1-1.おからのカロリー
おからのカロリーは100gあたり111kcalと穀類や肉類に比べて低カロリーです。
ご飯や小麦粉、肉類などの主材料の割合を減らして、代わりにおからでかさ増しさせてカロリーを抑えるようにします。
栄養バランスも良く、たんぱく質のほかにも食物繊維、カルシウム、ビタミンなどが含まれています。大豆食品の中でも脂質の割合は少なくなっています。
食品名 | カロリー(100gあたり) |
おから | 111kcal |
ご飯 | 168kcal |
小麦粉(薄力粉) | 368kcal |
牛ひき肉 | 224kcal |
豚ひき肉 | 221kcal |
鶏ひき肉 | 166kcal |
1-2.おからの栄養成分
おからは栄養バランスがよく、たんぱく質のほかに食物繊維やビタミン、カルシウムなどのミネラルが含まれています。大豆食品の中でも脂質の割合は少なくなっています。
2. おからの効果
おからは低カロリーなだけでなく、次のような健康効果があります。
- 満腹感が得られる・・・おからが水分を吸収して腸内で膨張することで満腹感が得られます。
- 肥満防止・・・食物繊維が血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。
- 脂質や糖質の吸収を抑制・・・サポニンは余分な脂質や糖質の吸収を抑える効果があります。
- コレステロール値を下げる・・・レシチンは血管に付着したコレステロールを溶けやすくして血流の流れを良くします。
- 基礎代謝を高める・・・筋肉を増やす材料となるたんぱく質が豊富で、筋肉量を増やして基礎代謝を高めます。
- 便秘解消・・・膨張したおからは腸を刺激してせんどう運動を促します。便の量を増やします。
- 美肌効果・・・イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンに似た働きがあり肌の代謝を促します。ビタミンEは抗酸化作用があって老化を防ぎます。
3. おからの種類
おからには生と乾燥の2種類のタイプがあります。
3-1.生おから
生おからは豆腐店やスーパーなどで販売されています。
大豆から豆腐をつくる際に出る副産物なので安価で販売されています。
その特性上、日持ちがしないので、すぐに調理するか、冷凍保存をしないといたみやすくなります。
商品によって生おからに含まれる水分量が違います。
3-2.乾燥おから
乾燥おからはスーパーや通信販売などで販売されています。
生おからを乾燥させて細かい粉状にしたもので、長期間の保存ができます。
水をかけると4~5倍くらいに膨らみ、たっぷりの量になります。
乾燥おからも低価格で家計にやさしいです。
4.おからのヘルシー満腹レシピ10選
おからの料理といえば卯の花を思い浮かべますが、もっといろいろな料理にアレンジすることができます。アレンジといってもほとんどはおからを混ぜるだけなので、作り方はいつもの料理とさほどかわりません。
ダイエットのためのおからのアレンジレシピをご紹介します。
4-1.おからご飯
ごはんを炊くときに、おからを入れて少しだけカロリーをカットします。
おからの量は少なめなので匂いもなく食べやすいです。
お米は毎日食べる物なので、少しのカロリーカットでも積み重ねることで大きな効果につながります。
材料
- お米 2合
- おから 20グラム
- 水 2合分+50cc
作り方
- いつも通りお米を研ぎ、水も2合分入れます。
- おからを20グラム加えて50ccの水を入れます。
- かき回して炊きます。
- 炊けたら、混ぜてできあがりです。
4-2.おから入りハンバーグ
お肉を少なくしておからを加えた柔らかい食感のハンバーグです。
おからのハンバーグはお肉だけで作るよりも50kcalくらいはカロリーを抑えることができます。
材料 (2人分)
- とりひき肉 100グラム
- おから 100グラム
- たまねぎ 1/2個
- にんじん 1/2本
- 卵 1/2コ
- 塩・こしょう 少々
- 酒(なければ水でもいい) 大さじ2
- 大根おろし 適宜
- あさつき 少々
作り方
- たまねぎ、にんじんはみじん切りにします。
- フライパンにサラダ油をひき、たまねぎとにんじんを弱火で炒めます。透き通ってきたらおからを加えて炒めて、粗熱を取ります。
- ボウルにとりひき肉、炒めたたまねぎ、にんじん、おからと卵を入れ、粘りが出るまで混ぜます。
- 好きな大きさに分けます。このときお肉の空気を抜きます。
- フライパンにサラダ油をひき、分けたハンバーグを中火で両面に焼き色をつけます。
- 酒を入れ、蓋をして弱火で4~5分間蒸し焼きにします。
- お皿にハンバーグを盛り付け、ハンバーグの上に大根おろしとあさつきをのせればできあがりです。
4-3.おから入りチキンナゲット
お肉とおからを1:1で作りました。おなかで膨らんで腹持ちがいいです。お肉の分量を減らしておからに替えるだけでおよそ60kcalのカロリーを抑えることができます。
材料 (3人分)
- 乾燥おから 25グラム
- 水 100cc
- 鶏ひき肉 125グラム
- 卵 1個
- 片栗粉 大さじ1
- 塩・こしょう 適宜
- 油 適宜
- ケチャップ 大さじ4
- 中濃ソース 小さじ2
- 砂糖 小さじ1
作り方
- ボールに乾燥おからと水を入れて混ぜます。
- 鶏ひき肉、卵、片栗粉、塩、こしょうを加えてよく混ぜ合わせます。
- 丸く、平たく形を作って、フライパンで少し多めの油で揚げ焼きにします。
- お好みでケチャップ、ソース、砂糖でソースを作ってできあがりです。
4-4.衣もおからで!おからコロッケ
コロッケの衣のパン粉の代わりに生おからを炒ってつかいます。
具もおからを使って、ボリューム感もあってさっぱりとしたヘルシーなコロッケができます。
市販の乾燥おからでも代用することができます。
材料 (3人分)
- おから(中身分220グラム、衣用80グラム) 300グラム
- 豚ひき肉 300グラム
- 玉ねぎ 中1個
- にんじん 中1本
- たまご 1個~2個
- 片栗粉 大さじ3
- 塩コショウ 適宜
- 衣用の小麦粉、たまご 適宜
- 油 適宜
作り方
- 衣用のおからをフライパンで炒っておきます。
- フライパンで豚ひき肉を炒め、みじん切りにした玉ねぎ、にんじんを入れてさらに炒めます。
- 火が通ったら塩、こしょうをします。
- 3をボウルに移し、おから、たまご、片栗粉を入れて混ぜあわせます。
- コロッケの形に整えます(まとまらないときは卵を増やしてください)。
- 小麦粉をまぶして溶き卵をつけ、衣用のおからを付けます。
- きつね色になるまで油で揚げたら完成です。
4-5.おから団子スープ
団子がもちもちしていて食べ応えがあります。味付けを変えれていろいろ楽しめます。
ボリューム感があるのに1人分およそ100kcalとローカロリーです。
材料 (2人分)
- おから 50グラム
- 豆腐 50グラム
- 片栗粉 大さじ3ぐらい
- 野菜やきのこ お好みで
- 水 3カップ
- 固形コンソメ 1個
- しょうゆ 大さじ1
作り方
- ボールにおからと豆腐、片栗粉を入れて混ぜます。少し水分が多ければ片栗粉を追加してください。
- 平らなお団子状に丸めて、フライパンに油を少量しいて両面をカリカリになるように焼きます。焼けたらお皿に取り出します。
- 鍋に水、野菜を入れて火が通ったらコンソメ、しょうゆで味付けします。団子をも戻し、さらに煮込んで完成です。
4-6.おからのポテサラ風サラダ
おからの食感を生かしてポテトサラダを作ってみましょう。おからの水気をよく絞ることで、マッシュポテトのような食感になります。1人分およそ156kcalです。
材料(4人分)
- 生おから 150グラム
- ツナ缶詰 1缶
- キュウリ 1本
- 玉ねぎ 半分
- マヨネーズ 大さじ2
- 塩・こしょう 適宜
作り方
- キュウリをスライスして小さじ1の塩を入れ揉んでおきます。
- 玉ねぎを薄くスライスして、水にさらしておきます。
- キュウリ、玉ねぎの水分をしっかり絞ります。
- ボールにおから、きゅうり、玉ねぎ、ツナ缶をいれて混ぜます。
- 塩、コショウ、マヨネーズで味付けて完成です。
4-7.おからのニョッキ
片栗粉を使っているので、モチモチしていています。じゃがいもの代わりにおからを使うと低糖質でダイエット向きです。1人前およそ220kcalです。
材料 (2人分)
- おから 100g
- 絹ごし豆腐 100g
- 片栗粉 60g
- 市販のトマトパスタソース 1袋
- オリーブオイル 少々
作り方
- おから、豆腐、片栗粉をボールで混ぜます。
- フライパンにオリーブオイルを少量ひき、混ぜたおからをスプーンですくって両面を焼きます。
- 焼けたら市販のパスタソースにからめて完成です。
4-8.生おから蒸しパン
小麦粉で作るより100kcal程カロリーダウンできます。
材料 (2人分)
- 生おから 100グラム
- 卵 2個
- 砂糖 大さじ2
- ベーキングパウダー 小さじ2
作り方
- ボールに卵を割りいれ、溶きます。
- 溶いた卵に生おから、砂糖、ベーキングパウダーを入れかき混ぜます。
- お好きな耐熱容器に入れ、600Wで5分半ほど加熱します。
- 中心に竹串をさして液体がつかなけれができあがりです。
4-9.おから団子の黒蜜きな粉
おから団子の分量で、焼かないで茹でます。上新粉のお団子より約50kcalダウンできます。
材料 (2人分)
- おから 30グラム
- 絹ごし豆腐 30グラム
- 片栗粉 大さじ2
- きな粉 大さじ2
- 黒蜜 小さじ2
作り方
- ボールにおからと豆腐、片栗粉を入れて混ぜます。少し水分が多ければ片栗粉を追加してください。
- 手でお団子に丸めて、熱湯に入れて、形が崩れないように弱火で茹でます。
- 半透明になったら、冷水でしめてきな粉と黒蜜をかけてできあがりです。
4-10.抹茶おからクッキー
抹茶おからクッキーは1人分92kcalです。
すごく親切につくり方を紹介している動画なので、おから料理初心者でも簡単に作ることができます。
- 無塩バター 50グラム
- 三温糖 40グラム
- 卵(溶き卵) 1/2 個
- おから 70グラム
- A 小麦粉(薄力粉) 35グラム
- A 抹茶 小さじ 2
- 小麦粉(薄力粉) 35グラム
作り方
- バターは常温に戻しておきます。
- フッ素樹脂加工のフライパンでおからを重さが半量になるまで炒り、取り出して冷まします。
- 薄力粉はふるい、Aの薄力粉、抹茶を合わせてふるっておきます。
- バターを泡立て器でよく混ぜながら三温糖を3回に分けて加え、溶き卵も少しずつ加えながら混ぜます。
- 炒ったおからを加えてさらに混ぜ、2等分します。
- 一方の生地には薄力粉を加えて切るように混ぜ、さらに手でこねてまとめます。
- もう一方の生地にはふるったAを加え、こねてまとめます。
- 2つの生地を細かくちぎって交互にくっつけてマーブル状にします。
- 21cmくらいの長さに伸ばしてラップに包み、冷凍庫で30分ほど冷やし固めます。
- ラップをはずして30枚に切り分け(1人3枚ずつ)、オーブンシートを敷いた天板に並べて、170℃のオーブンで20分ほど焼きます。
出典:https://youtu.be/6IK_wYtq0qc
出典:第一三共株式会社 ヘルシーレシピ
5.生おからの保存方法
生おからは炒って水分を飛ばしてから冷凍すると味も変わらず、1ヶ月ほどは長期保存ができます。解凍するときは冷凍庫から冷蔵庫に移して自然解凍すると風味が損なわれません。
冷凍保存
- テフロン加工されているフライパンで、油を使わないでおからを乾煎りします。
- 炒ったおからは冷ましてから、小分けにしてフリーザーパックに入れます。
- 冷凍庫に入れて冷凍保存します。
5-1.生おからの炒り方
生おからを炒るときは焦げやすいので木べらで混ぜ続けます。火を止めた後も少し木べらで混ぜてから粗熱をとります。
方法
- フライパンに油は引かないでおからを入れます。
- 弱火で、乾煎りします。焦げやすいのでへらで常に混ぜます。
- かたまりがなくなりサラサラになるまで炒ったら火を止め、粗熱を取ります。
6.おからダイエットの注意点
おからダイエットを行うときは次のようなことに注意してください。
- おからは1日50gを目安に食べる・・・摂取量は1日50gを目安に食べます。おからは食物繊維が多いので食べ過ぎると腹痛や下痢を起こすこともあります。
- 生おからは日持ちしない・・・生おからは日持ちしないので、早めに調理をするか、冷凍保存をするようにします。
- おからは油分を吸収しやすい・・・おからは油分を吸収しやすいので、マヨネーズやドレッシング、油などを使うとそれらを吸ってカロリーが高くなってしまいます。油分の多いものと合わせるときは酒、だし汁などで水分を足して予めなめらかにしてから使うとそれほど油分を吸収しません。
まとめ
今回はおからダイエットについてご紹介しました。
おからダイエットのよいところは普段とそれほど変わらない食事でカロリーを抑えることができることです。
満腹感が得られるおからをつかった料理のダイエットにぜひ挑戦してみてください。