更年期になると女性ホルモンのエストロゲンが減少し、血圧が高くなる場合があります。
特に更年期特有の症状のホットフラッシュの最中は血圧が高くなっています。
あなたが更年期の高血圧になったらどうしたらいいのでしょうか。
更年期の高血圧の対策についてまとめました。
1.更年期の高血圧の原因
更年期に高血圧になる原因は次のようなものです。
女性ホルモンのエストロゲンは血管を広げる働きがあるのですが、40代に入ってエストロゲンが減少すると血管の柔軟性が低くなり、血圧が上がりやすくなります。
女性の高血圧は45歳以降に急増します。
さらに自律神経の働きも乱れるので高血圧になったり、低血圧になったりをいったりきたりするようになります。
2.更年期の高血圧のチェックリスト
まずはあなたが高血圧になりやすい体質や生活習慣をしているのかどうかチェックしてみましょう。遺伝的な体質や運動不足、塩辛いものが好きなど当てはまる項目が多いほど更年期に高血圧になりやすくなります。
喫煙や運動不足、太り過ぎなども高血圧の原因となります。
高血圧は更年期に重なりやすい症状ですが、数値が高い場合は更年期とは別の症状として専門医に診てもらうことになります。
3.更年期の高血圧はどうしたらいいか
更年期の高血圧になったらどうしたらいいのでしょうか。
更年期の高血圧の対策としては
- 婦人科、更年期外来を受診する
- 血圧を毎日測して記録する
- 塩分を控えた食事にする
となります。通常の高血圧と違い、更年期の高血圧は上がったり、下がったりがあるので血圧を下げるお薬(降圧剤)では効果が限定的な場合があります。
ホルモン補充療法(HRT)や漢方薬も含めてお医者様と相談して治療方法を決めます。
4.更年期の高血圧の治療
更年期の高血圧の治療方法は、少し血圧が高い程度であれば食生活の改善から入ります。
塩分は控えめにするようにして1日6~7gほどが目標です。かけそば1杯の塩分が6gですから6gほどに抑えるのは難しいのですが、薄味に慣れていくことが大切です。
薬物治療を行う場合はカルシウム拮抗薬やホルモン補充療法(HRT)が用いられます。
カルシウム拮抗薬とは血管を広げて血圧を下げる作用がある薬です。
ホルモン補充療法(HRT)でもエストロゲンが補充されるため血圧が安定することがあります。
5.白衣高血圧とは
いわゆる白衣高血圧というものがあります。
病院で看護士や医師に血圧を測られるときに、普段と違う環境で自律神経が緊張し、その時だけ高血圧になることがあります。
更年期の女性は自律神経が変動しやすいのでこの白衣高血圧になりやすいといえます。
6.日常の血圧を知る
家庭でも簡単に血圧を測定できる機器が販売されています。日常の血圧を知ることで治療のための参考になります。
血圧計は手首ではなく二の腕にまくタイプが正確性が高いです。オムロン、テルモ、ナショナルなどのものがあります。
わずかな数値の変化よりも継続して測って上がったり、下がったりの傾向や平均値を見るようにします。
まとめ
更年期になると血圧が高くなるのは割とよくある症状です。しかし、数値の高い場合は更年期とは別に専門医に診てもらう必要があります。