体がのぼせたり、ほてったりすることがありませんか?気分が乗らず集中力が低下してイライラすることもあります。もしかするとそれは更年期かもしれません。
更年期は一般的に閉経を挟んだ前後5年を指します。この期間は女性ホルモンの減少により体に変化が起こりやすく、身体的や精神的にも苦しめられることが多くなります。放っておくと症状が重くなり、寝込んでしまうなど日常生活に支障をきたす場合があります。
今回は更年期を乗り切るために知っておきたい12の対策をまとめました。
さっそく見ていきましょう。
1.更年期障害とは
更年期障害は一般的に閉経の前の5年間、後の5年間の合わせて10年間に起きます。多くの場合、45~55歳にあたります。
更年期障害の原因はホルモンバランスの乱れによるもので、エストロゲンと呼ばれる女性ホルモンが減少することで起こります。女性には避けては通れない体の変化です。
女性は閉経が起こることで、体調も大きく変化します。のぼせ、ほてり、めまい、頭痛、冷え、肩こりなど軽いものならほとんどの人が経験し、症状は全身にわたるものです。症状は人によっても、日によっても違うこともあります。
また、精神的な症状が出ることも少なくはありません。子育てがひと段落したり、親の介護が必要となったり、環境が大きくかわる時におこりやすい傾向にあるようです。生活に差し障りがあるような強いめまいや疲れ、鬱状態になる場合もあります。
大変なことが多い更年期ですが、必要な対策をして行動に移すことで更年期を乗り切ることができるように更年期障害を緩和する12の対策をご紹介します。
2.更年期障害を緩和する12の対策
2-1.薬やサプリメントで更年期障害を緩和する
2-1-1.プラセンタを取る
更年期がつらい場合はプラセンタを取ることが有効です。
プラセンタとは哺乳類の胎盤のことです。サプリメントが市販されており、豚や馬のプラセンタが使われています。プラセンタに含まれる胎児を育てるための栄養素や成長因子が更年期には有効です。プラセンタを飲むことで更年期の症状がぐんと和らぐ人がいます。
病院ではヒトの胎盤をつかったプラセンタ注射を受けることもできます。
しかしヒトプラセンタの注射を受けると献血ができなくなりますので初めは市販のサプリメントを試してみることをオススメします。
老いを止めるプラセンタの効果!18の正しい知識にてプラセンタのことについてまとめています。
2-1-2.漢方で症状を緩和させる
更年期の障害には漢方がおすすめです。漢方は副作用の発生が少ないので、比較的取り入れやすいお薬です。
更年期の症状 |
効果のある漢方薬 |
入眠障害の改善 |
加味逍遙散、桂枝茯苓丸 |
寝ている時に何度も起きてしまう中途覚醒 |
当帰芍薬散、加味逍遙散、桂枝茯苓丸 |
ほてりや発汗などの循環器の障害 |
桂枝茯苓丸 |
頭痛やめまい |
加味逍遙散 |
表 更年期の症状に有効な漢方
なかなか寝付けない時には加味逍遙散、桂枝茯苓丸がよく、寝ている時に何度も起きてしまう中途覚醒には当帰芍薬散と加味逍遙散、桂枝茯苓丸がいいでしょう。ほてりや発汗などには桂枝茯苓丸。頭痛やめまいには加味逍遙散に効果があります。
2-1-3.アロマテラピーで気分を晴らす
香りの刺激は脳の大脳辺縁系に直接作用し、自律神経系に働きかける効果があります。代表的なラベンダーなどには睡眠薬と同じような効果があることが実証されるほど、アロマテラピーの効果は高いものです。思った以上に効果があります。趣味にすることもできることからオススメします。
睡眠時に枕元においたり、浴槽などに精油を数滴垂らしたりすることで憂鬱な気分を明るく高揚させてくれるオイルもあります。
気分を晴らしたいときにオススメのオイル
- イランイラン
- ベルガモット
- ラベンダー
- シトロネラ
2-2.食事で更年期障害を緩和する
2-2-1.イソフラボンが含まれる大豆製品を取る
女性ホルモンとは、エストロゲンとプロゲステロンの2つのホルモンを指します。
卵巣機能が低下する40歳代以降にはエストロゲンの分泌は低下し、閉経後には僅かな量になります。この時に頼りになるのが大豆に含まれるイソフラボンです。イソフラボンを摂取することにより不足したエストロゲンの働きを補ってくれるのです。
一日に取りたいイソフラボンの量は40~50mgです。
イソフラボンは納豆1パックあたり36.8mg、豆腐1/2丁に22.3mg含まれています。
2-2-2. コレステロールを抑える不飽和脂肪酸を取る
更年期になるとコレステロールの増加を抑制する作用のあるエストロゲンが減少するため、コレステロールが増えて太りやすくなります。肥満につながる脂肪分の摂取を控えて「不飽和脂肪酸」の多い魚や植物油を多く取るようにしましょう。
2-2-3.イライラしないようにカルシウムを取る
女性にとってカルシウムは大切な栄養素です。更年期になると骨が弱くなります。女性ホルモンが減ることによって骨からカルシウムが溶け出しやすくなるのです。そのため更年期の女性には骨粗鬆症が多くなります。
カルシウム不足はイライラしやすいなど精神的な面にも影響します。小魚、豆腐、小松菜、ひじき、牛乳、チーズなどからバランス良くとりましょう。特にひじきは、鉄分やミネラルも豊富で貧血などの予防に優れています。サラダや煮物に加えるなど、常に食卓にあるといいでしょう。
また、カルシウム食品はビタミンDやマグネシウムなどと一緒に摂取するのがおすすめです。乳製品で補えない場合はサプリメントもオススメです。
出典 http://tomoikoma.exblog.jp/15784648/
2-2-4.塩分や糖分を取り過ぎない
エストロゲンの減少は高血圧の原因になります。塩分の控えめな食事をすることによって高血圧を予防します。普段私たちは1日平均11~12gの塩分を取っています。高血圧の方は塩分は1日7gが目標です。和食を中心に食べ薄味に慣れましょう。
減塩でも美味しいレシピはたくさんあります。ここで人気の高い減塩レシピを紹介します。減塩でも薬味やスパイスなどを使えば美味しくなります。
2-2-5.フィトエストロゲンを取る
野菜にはエストロゲンのような働きをする「フィトエストロゲン」が含まれています。
先ほど紹介した大豆イソフラボンもこの一種です。フィトエストロゲンが多く含まれているのはカリフラワー、ブロッコリー、エンドウ類、大豆です。
閉経後の女性はエストロゲンが少なくなります。「フィトエストロゲン」がこの不足分を埋めてくれることによりエストロゲンの効果を高めます。足りない女性ホルモンを補うことによりアンチエイジングにも効果が出ます。
出典 http://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/wadai/0504/wadai1.html
2-3.生活習慣を見直して更年期障害を緩和する
2-3-1.骨盤底筋のストレッチをする
更年期障害の中でも、肩こりや腰痛などの症状がある人にオススメなのがストレッチです。骨盤底筋をトレーニングすることで更年期の症状を和らげることができます。
2-3-2.笑顔・ときめきでエストロゲンを増やす
心がときめいたり、笑顔でいるときにエストロゲンは分泌されます。
片思いや疑似恋愛でもいいでしょう。映画でもドラマでも主人公に恋をして感情移入してください。ストレスを感じている今こそ!笑顔を作りましょう。
笑顔を心がけるだけで体の不調を整える効果があります。何事もうまく行くような気がしますね。
2-3-3.趣味に没頭する
更年期はどなたにも訪れます。気負いせずおおらかな気持ちで迎えましょう。準備として普段から自分がリラックスできる時間や空間を作るようにしておきます。そのために新しい趣味をはじめておくのもいいでしょう。
朝ヨガやウォーキングなどゆったりと体を動かすものがオススメです。日常生活にリフレッシュできる時間を少しでもとりいれることが心と体のバランスを取ってくれます。
2-3-4.病院に行く
更年期は誰もが経験することです。更年期障害がつらい場合は無理をせず病院を受診してください。更年期と思っていても別の病気の可能性もあります。
病院ではまず血液中の女性ホルモンの濃度を調べる血液検査が行われます。その結果に基づいて治療が行われます。
まとめ
更年期は放っておくことで、寝込んでしまうなど症状が重くなる場合があります。
そうなる前に、行動を起こすことで更年期を楽に過ごすことができます。
更年期症状は日によって変わるのでしょうか?
夜中に目が覚めたり深い眠りもあります。
ある程度は体を動かしていますし犬の散歩も時間があればしてます。