「コラーゲンを飲んでいたらニキビができてしまった。」
「コラーゲンを飲んでいたらニキビができなくなった。」
まったく相反することですが、実はコラーゲンを飲んでいると両方の声が聞こえてきます。
ニキビができると恥ずかしくて人前に出るのも嫌になりますね。
ちょっとしたことで自信を失って後ろ向きになってしまう場合さえあります。
できれば関わりたくないニキビですが、日本人の9割はニキビになったことがあるそうです。
コラーゲンとニキビの関係について調べてみました。
コラーゲンによってニキビが悪化してしまう2つのケース
- 思春期のニキビ
- 30代オイリー肌のニキビ
コラーゲンによってニキビが改善される2つのケース
- 乾燥によるニキビ
- 大人ニキビ(アダルトニキビ)
では、なぜこのようにコラーゲンによって悪化する場合と、改善される場合があるのでしょうか?そのためにもまずは、ニキビができる2つの原因について抑えておきましょう。
1.ニキビができる2つの原因
ニキビができる原因は主に2つです。
2-1.過剰な皮脂の分泌
はじめに過剰な皮脂の分泌があげられます。
過剰な皮脂の分泌は、毛穴の容量を超えて皮脂が分泌されるため毛穴が詰まりやすくなってしまいます。特に性ホルモンの分泌が増える思春期は、皮脂線から皮脂が大量に分泌されます。
皮脂が多くても毛穴が大きければ脂っぽい肌になるだけでニキビにはなりません。
成人男性は皮脂が多くても毛穴が大きいため、ニキビにはなりにくいのです。
2-2.毛穴の詰まり
次は毛穴詰まりです。毛穴から皮脂が出て行かないと、毛穴が膨らみコメドと呼ばれる白ニキビの前の状態になります。これがニキビのスタートです。原因は毛穴が小さいこと、汚れ、化粧などが毛穴の出口で塞がることです。
この2つがニキビができる原因です。
2.ニキビの種類
白ニキビ
毛穴がつまり、皮脂が溜ってくると白ニキビになります。ニキビの初期段階です。
黒ニキビ
毛穴の出口がわずかに開いている場合は上部が酸化して黒ニキビになります。
赤ニキビ
毛穴が完全にふさがれていると赤ニキビになっていきます。
赤ニキビはニキビの原因菌のひとつであるアクネ菌が空気を嫌う菌で、毛穴の出口がふさがれると皮脂を栄養にしてどんどん繁殖します。
黄ニキビ
それを体がやっつけようと白血球が戦いを挑み、その残骸として膿ができるのです。
膿が出来たものは黄ニキビと呼ばれます。
黄ニキビは最終的には増えすぎた膿に毛穴が耐えきれずに噴火して、中身がなくなることでアクネ菌の繁殖が終わり、炎症だけが残ります。
この時のダメージがニキビ跡として残る原因となります。
このようにニキビができる根本的な原因は皮脂の過剰な分泌と毛穴の詰まりにあるのです。
3.ニキビができる間接的な要因
ではニキビができる原因を作ってしまう間接的な要因はどういうものでしょうか。
3-1.食べ物
脂肪分の多いもの、刺激物はニキビができる原因の余分な皮脂の分泌を促します。
肉類、バター、チョコレートやケーキ、スナック菓子、スパイスの効いた刺激物、コーヒーがニキビの要因になります。
3-2.ホルモン(男性ホルモン、女性ホルモン)
男性は思春期を迎えると男性ホルモンの分泌が盛んになり、皮脂腺が増えて大きくなり、どんどんと皮脂が分泌されます。オイリーな肌になってニキビができやすくなります。
女性は女性ホルモンのひとつ、プロゲステロンが男性ホルモンに似た作用を持ち、ニキビができやすくなります。生理前の2週間の黄体期には、プロゲステロンの分泌が増えて皮脂が増えニキビができやすくなります。
3-3.寝不足
睡眠中は成長ホルモンなどが分泌されてお肌の修復が行われます。寝不足だとお肌を自らの力で修復する時間が短くなります。
睡眠を十分取ることで自己回復力を保つ必要があります。
3-4.ストレス
人間はストレスを感じると、それをはねのけようとしてホルモンを分泌します。
緊張して胸がドキドキしたり、危機の時に気持ちが高ぶったりするのはそのせいです。
アドレナリン、ノルアドレナリン、ステロイドホルモン、男性ホルモンが分泌されますが、このうち後者2つが過剰に増えるとニキビを悪化させます。
出典 ニキビ肌の○秘スキンケア もりぺこ著 文芸社
3-5.スキンケアの間違い
スクラブ洗顔やブラシを使った強い刺激はかえってニキビを悪化させます。
泡洗顔でできるだけ刺激を与えずに清潔を保ちましょう。
毛穴をふさぐ化粧はニキビの原因になりますから、ニキビがあるときはできるだけ化粧をしないようにします。
4.コラーゲンで良くなるニキビのタイプ
さあここからはコラーゲンとニキビの関係です。
まずはコラーゲンを飲んで良くなるニキビのタイプです。
4-1.乾燥によるニキビ
皮脂量の少ない肌は乾燥が進み、角質層の水分が蒸発しています。そして角質が硬くなり、毛穴が細くなっていきます。細くなった毛穴はわずかな皮脂でも詰まってしまうため乾燥でもニキビができるのです。
コラーゲンペプチドは皮脂の分泌を促し、肌表面の水分量を高める働きがあり、乾燥によるニキビには有効です。
4-2.大人ニキビ(アダルトニキビ)
大人ニキビは化粧による角質層のダメージや毛穴の詰まり、生理やストレスによるホルモンの分泌でニキビができやすくなります。
特に口周り、アゴのラインにニキビができやすくなります。
コラーゲンを飲用して線維芽細胞の働きを活性化することで肌の代謝を高め、早く治すように努めます。
5.コラーゲンで悪くなるニキビのタイプ
コラーゲンを飲むことでニキビができてしまう、ニキビが悪化してしまうパターンもあります。
5-1.思春期のニキビ
思春期のニキビにはコラーゲンは飲まない方がいいです。
特に豚由来コラーゲンには皮脂を増やす効果がありますから、ニキビの原因である皮脂を増やすことになってしまいます。
年齢を重ねた場合は皮脂量の分泌が少なくなっていますから効果的ですが、思春期のニキビにはコラーゲンは逆効果です。
5-2.30代オイリー肌のニキビ
遺伝的に20代後半~30代になっても皮脂の分泌量が多い人もいます。
年齢を重ねても皮脂量が多く、それがニキビの原因となっている場合にはコラーゲンを飲むことは控えましょう。コラーゲンは皮脂の分泌を促すからです。
コラーゲンを取る場合はビタミンB2が入ったタイプのコラーゲンにするか、別にビタミンB類のサプリを取ることで皮脂を抑えることができます。
6.ニキビ予防
6-1.ニキビに被膜を作る化粧品は使わない方がいい
コラーゲン入りのオールインワンゲルのような肌に被膜を作るタイプのゲルや毛穴をふさぐリキッドファンデーションなどはできるだけ控えてください。ニキビをつくる主原因は毛穴をふさぐことです。ファンデーションでニキビをかくしたい場合はパウダーファンデーションにします。
肌の保湿は必要なので、しっとりする化粧水を使います。
6-2.ビタミンB類を摂取する
ビタミンB類はニキビに有効です。
ビタミンB2は脂質の代謝を活発にして、皮脂をコントロールするビタミンです。
ビタミンB2を飲むと皮脂の過剰な分泌を防いでくれます。
ビタミンB6は月経前症候群(PMS)に効果があります。
パントテン酸(別名ビタミンB5)が減少すると線維芽細胞でコラーゲンの前駆体が作られる量が減少してしまいます。パントテン酸はビタミンB類のサプリメントに含まれていることが多いです。
まとめ
コラーゲンを飲むことでニキビができてしまったと感じる人はすぐに飲用をやめた方がいいでしょう。
コラーゲンでニキビが治るのは乾燥によるニキビ、大人ニキビです。逆にニキビが出来てしまうのは思春期のニキビ、年齢を重ねてもオイリー肌のニキビです。
ビタミンB類をコラーゲンと一緒にとるといいでしょう。