タバコを禁煙したら声が出にくくなるって本当!?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る
アイキャッチ画像

タバコにはいろいろな害があるので、普通なら禁煙すれば体調が良くなるはずです。
しかし、なぜか禁煙をしたことでかすれ声になったり、カラオケで歌う時に高音が出なくなったりすることがあるのです。
これは一体、どうしてなのでしょうか? 詳しい原因や、適切な対処法について解説します。



1.禁煙したら声が出にくくなる人がいる

禁煙したら声が出にくくなる人がいるがいますがどうしてなのでしょうか? 原因について解説します。

1-1.痰の分泌が減って気管・声帯が乾く

口を押さえる女性の画像

タバコを吸っていると痰が出やすくなりますが、これはタバコに含まれる有害物質を外へ排出しようとするためで、禁煙をすることによって徐々に分泌量は減ってきます。
また、タバコの害から声帯を守るために気道には細かな線毛が張り巡らされ、気道液による潤いで満たされていますが、禁煙をするとこの必要がなくなるため、やはり量が減るのです。

つまり、禁煙によって気管や声帯が乾くのは、それまで一所懸命タバコの有害物質に対抗しようとしていた体の働きが、元の状態に戻ろうとしているということ。
そのうち粘膜が正しく潤うようになれば楽になるので、頑張って禁煙を続けましょう。

1-2.のどに違和感を覚える

喉を触る女性の画像

禁煙に伴う離脱症状の一つとして、気管や声帯の乾き以外に「のどの違和感」があります。
のどの痛み、しつこい痰や咳、のどが詰まったような感じ、のど全体に膜が張ったような感じなどが代表的な症状ですが、これも修復の過程で起きるもの。
喫煙歴が長い人ほど症状が長引く傾向がありますが、少しずつ回復していくので根気よく向き合っていく姿勢が大切です。

2.声が出にくくなったら

声が出にくくなったら次のようなことを対策してください。

2-1.ドクターに相談する

女医の画像

のどの不調が続く時は、もしかしたら禁煙以外にも原因が隠れているかもしれません。
たとえば、風邪、ポリープ、アレルギー、逆流性食道炎、声の出し過ぎ、加齢による声帯の萎縮など。咽頭がんの可能性もゼロではないので、早めにドクターの診察を受けておいたほうが安心です。

病院では、ファイバースコープや内視鏡、デンタルミラーなどを使ってのどの様子を観察します。
特に原因が見当たらない場合は心の病気が原因となっていることもあるので、心療内科の受診も考えてみたほうが良いでしょう。
声が出にくくなっている原因が炎症によるものであれば、ステロイド薬や血管収縮薬を使って治療を進めていきます。

2-2.マスクをする

マスクをする女性の画像

マスクをするとのどが乾燥しにくくなるため、声を出しやすくなります。
機能性の高いものを選べば外からのほこりや有害物質を防ぐ力も強くなるので、風邪による炎症の悪化を防ぐのにも役立ちますよ。
空気が乾燥する季節や、エアコンの効いた室内で長時間過ごす時は、加湿器も併用するとより安心です。

寝る時は「濡れマスク」をつけると効果的。
水で濡らしたガーゼやコットンを手持ちのマスクにセットしても良いですし、専用フィルターをマスクの内側に作られたポケットに入れて使う市販品もあるので、好きな方法を選びましょう。
適度な水分がのどを潤し続けてくれるので、寝ている間の口呼吸でのどを痛める心配がありません。

2-3.うがいをする

水分の画像

うがいをするとのどに付着したウイルスや有害物質が洗い流され、のどが潤うので、症状が楽になります。
水だけのうがいでも良いですが、炎症が起きている時はできるだけ抗菌作用のあるうがい薬を使ったほうが効果的。
うがい薬の味が苦手なら、塩水を使ったうがいでも同様の効果が得られます。
ただ「あまり頻繁にうがいをすると粘膜が傷つき、かえってのどを痛めやすくなる」と警鐘を鳴らしている医療関係者も少なくないので、外出先から帰った後など、うがいは限定的に行ったほうが良いでしょう。

2-4.禁煙は続ける

タバコの画像

タバコをやめて調子が悪くなると、それをなんとかしたくて再び喫煙してしまう人がいます。
しかし、タバコを吸って一時的に症状が治まったとしても、ニコチンの作用によってごまかされているだけ。体へのダメージは蓄積され続けるわけですから、結局後で後悔することになります。
そこでやめておけばのどの違和感だけで済むことになります。
ちょっと大変かもしれませんが、タバコを吸わずにいれば徐々にのどの機能も回復していくので、いつか楽になると信じて禁煙を続けましょう。

3.タバコを吸っていると声が出にくくなる

タバコに含まれる有害物質といえばニコチンとタールが有名ですが、1本のタバコの中にはなんと200種類以上もの有害物質が含まれていると言われています。
それを毎日何本も吸い続けていれば、体に悪影響が出てきます。
特に、煙が直接入り込むのどが受けるダメージは相当なものでしょう。
放置するとより深刻な症状が出てくる可能性もあるので、禁煙を心がけるとともに、早めに耳鼻咽喉科を受診することが大切。
診察によって次のような診断結果が下りることがあります。

3-1.ポリープ様声帯

手術の画像

ポリープ様声帯は、固有層(声帯の粘膜の下にある部分)に粘液状のものが溜まり、声帯全体が水ぶくれのようになる病気です。
発症するとのどが乾燥したり、違和感を覚えたりするようになり、声も低くガラガラになります。
患者に喫煙者が多いことからタバコに含まれる有害物質が原因ではないかと言われているので、治療のためにはまず禁煙を始めることが大切です。

<検査の仕方>
咽頭ファイバースコープや間接喉頭鏡(咽頭と気管を拡大して見ることのできる道具)を使って、のどの状態を調べます。

<治療方法>
比較的軽度の場合は、消炎剤を投与したり、ステロイドの吸入をしたりしてのどの炎症を鎮めます。
しかし、腫れがひどい場合は固有層にできた物質を取り除かなければならないこともあり、その際は全身麻酔をしてから咽頭顕微鏡下手術を行います。

咽頭顕微鏡下手術
手術台に横になり、口から咽頭直達鏡を挿入して様子を見ながら病変を切除する手術法。
手術後は、傷口が開くのを防ぐため、3日~1週間程度声を出さないようにする必要があります。
また、万が一悪性腫瘍だった時の対策として、切除したものを病理検査に回すケースが多いです。

3-2.気管支炎

レントゲンの画像

気管支炎は、気管支に炎症が起きて咳や痰、背中の痛み、下痢、嘔吐、発熱、食欲不振、倦怠感などの症状が出る病気。
風邪がきっかけで発症するケースが多いですが、タバコによってのどがダメージを受けることも原因の一つとなります。

喫煙者は有害物質を外へ排出するために非喫煙者に比べて粘液性の痰が多くなったり、気管支腺が肥大したりして通り道を狭くしてしまうので、気管支炎が慢性化することも少なくありません。
辛い症状が何年も続き、ひどい場合は呼吸困難やチアノーゼを起こすこともあるので、咳や痰が続く時はできるだけ早めに診察を受けたほうが良いでしょう。

<検査の仕方>
問診によって咳や痰の出方を調べたり、聴診や胸部レントゲンで肺の状態を確かめたりして、総合的に判断します。
症状が急に出て、治療の成果がよく現れる場合は急性気管支炎と診断されますが、治療を続けてもなかなか症状が治まらない場合は、慢性気管支炎を疑って次のような詳しい検査を行います。

喀痰検査
痰を採取し、顕微鏡で観察して病原体を見つけたり、感染症の有無を調べたりする検査。

肺機能検査
「スパイロメーター」という計測器を使い、肺活量や息を全て吐ききった後の肺内の空気量などを調べます。

血液検査
血液を採取し、白血球の数や赤血球が液体に沈む速さ、CRP(炎症がある時に増える物質)の値などを調べます。

<治療方法>
急性気管支炎の場合は、咳を抑えたり、痰を出しやすくしたりする薬が処方されます。
慢性気管支炎の場合は、気道を広げる薬や抗生物質を使ったり、痰を吸入したりしますが、症状が悪化して日常生活にも支障をきたしている時は、入院して治療を受けることも。
気管支拡張剤や痰を出す薬に加えて、酸素療法で呼吸を楽にするなどの処置が行われます。

気管支炎は咳によって体力の消耗が激しく、声も出にくくなるのでとても辛いですが、禁煙をしてのどをいたわる生活を続ければ徐々に良くなるので、根気よく治療していきましょう。

<気管支炎の症状を和らげるポイント>
風邪やインフルエンザにかかると気管支炎になりやすくなったり、症状が悪化してしまったりするので、人込みに行く時や空気が乾燥している時にはマスクをするようにしましょう。
また、殺菌作用のある緑茶や抗炎症作用のあるはちみつなど、のどに優しい飲み物や食べ物をとるのも効果的。
高い熱がなければ、お風呂にゆっくり浸かってたっぷり湯気を吸い込むと、のどが潤って痰が出やすくなります。

4.飲み会の後で声をからさないための注意点

4-1.チェイサーを注文する

お酒と水の画像

チェイサーとは「追う者」という意味で、強いお酒の後で水を飲むことにより、感覚の麻痺した舌を正常に戻したり、内臓への負担を軽くしたりするのに役立ちます。
チェイサーはアルコール度数の低い酒やジュースでも代用できますが、のどを守るためにはできるだけ水を使ったほうが良いでしょう。
強いお酒そのものがのどには大ダメージなので、調子の悪い時は軽いものを頼んだり、ソフトドリンクで我慢したりすることも大切です。

4-2.お酒を飲み過ぎない

お酒を断る女性の画像

「酒焼け」という言葉がありますが、あまりお酒を飲み過ぎるとのどが充血してむくみ、粘膜が傷ついたりして、声が嗄れてしまいます。
飲んでいる最中にのどの痛みを感じたら、もっと飲みたくてもそこでお酒はストップさせましょう。
そして、チェイサーを注文してのどに付着したアルコールを速やかに胃へ流してあげてください。

4-3.大声での会話やカラオケを控える

カラオケの画像

飲み会が盛り上がるとつい陽気になって大声で話したくなったり、カラオケを歌いたくなったりしますが、酒によってのどが乾きやすくなっているので、ここで無理をすると声がかれてしまいます。
かといって、みんなが盛り上がっているところへ自分だけ大人しくしていたり、カラオケを拒否したりすると場が白けてしまいますよね。
会話はできるだけ近くの人とするように心がける、カラオケは歌う回数を少なめにするなどの工夫で、無難に乗り切りましょう。
自分が歌うのではなく、マラカスを振ったり、合いの手を入れたりする参加の仕方もおすすめです。

まとめ

タバコは肌が荒れたり、健康を害したりすることに加え、のどにダメージを与えて大切な声まで奪ってしまいます。
せっかくのお肌のケアをしても、話す時に声がガラガラでは台無しですよね。
原因や対処法を正しく知り、こまめにのどを労わって自分の声を守りましょう。

きめやか.blogのFacebookページにもご参加ください!
ご購読にはtwitter、feedlyが便利です!

コメントを残す

*