肌のバリア機能を高めることができる先進的な食品があります。
機能性表示食品のセラミド配合のものです。
肌が乾いてカサカサしたり、うるおいがないと感じたら食べることで効果を感じることができます。
人の肌にもともとあるバリア機能をもつ物質がセラミドですが、このセラミドを補うことによって角質をしっかりとさせて、乾燥による水分の蒸散を防いでくれます。
セラミドの機能性表示食品には植物から抽出されたグルコシルセラミドが配合されています。
なかでもこんにゃくや米、パイナップルから抽出されたセラミドが注目されています。
1.セラミドの機能性表示食品
サプリメントや食品の新しいジャンルとしてスタートしたのが機能性表示食品です。
サプリメントの働きをはっきりと表示しているので、目的に沿って商品を選びやすく、ユーザーに選択の基準ができました。
機能性表示食品のよいところは企業が臨床試験や論文を研究レビューして、健康食品の機能をパッケージやホームページで表現しているところです。もちろん科学的なベースがあった上で表示がされています。
その機能性表示食品のなかでもセラミドを配合しているものがあります。
セラミドの効果については下に詳しく説明していきますが、ここではすでに機能性を表示することを受理された商品をご紹介します。
1-1.消費者庁に受理されたセラミドの機能性表示食品
表.消費者庁に受理されたセラミドの機能性表示食品2016年4月7日まで
商品名 | 届出者名 | 表示しようとする機能性 |
メディスキン、セラミド配合スムージーTティー | 東洋新薬 | 本品には、米由来グルコシルセラミドが含まれます。米由来グルコシルセラミドには、肌の保湿力(バリア機能)を高める機能があるため、肌の調子を整える機能があることが報告されています。 |
セラミド保湿粒 | 全日本通販 | 本品には、米由来グルコシルセラミドが含まれます。米由来グルコシルセラミドには、肌の保湿力(バリア機能)を高める機能があるため、肌の調子を整える機能があることが報告されています。 |
セラミドパウダー Tティー、飲むスキンケアアサイースムージー、セラミドゼリー Tティー | 東洋新薬 | 本品には、米由来グルコシルセラミドが含まれます。米由来グルコシルセラミドには、肌を乾燥しにくくするのを助ける機能があることが報告されています。肌が乾燥しがちな方に適した食品です。 |
うるおい宣言セラミドプラス | 愛しとーと | 本品には、こんにゃく由来グルコシルセラミドが含まれています。こんにゃく由来グルコシルセラミドには、肌から水分を逃がしにくくする機能が報告されています。肌が乾燥しがちな方に適しています。 |
飲む肌ケア | 資生堂 | 本品には蒟蒻由来グルコシルセラミドが含まれます。蒟蒻由来グルコシルセラミドは、顔やからだ(頬、背中、ひじ、足の甲)の肌の水分を逃がしにくくすることが報告されており、肌の乾燥が気になるかたに適しています。 |
2.肌によい理由
セラミドが肌によいのは肌のバリア機能を高めることによって、余分な水分の蒸散を抑えてくれるところです。肌の角質の水分量が保持されて、すべすべになります。
実はわたしたちは食事を通してセラミドを摂取しています。
しかし、そのほとんどは消化されずにセラミドを利用することができませんでした。
サプリメントに含まれている植物から抽出されたセラミドは乳化などの処理をされて、腸内で吸収されやすいように工夫されています。
セラミドの機能性表示食品を食べ続けていると感じられるのは、顔のほほの皮膚に厚みを感じたり、手で触るとすべすべ、さらさらと滑らかになる感覚です。
3.植物性セラミドとは
機能性表示食品に配合されているセラミドは主に植物性のグルコシルセラミドで、人間の肌にあるセラミドとはちょっと形の違うセラミドの前駆体です。前駆体とは、ひとつ前の物質のことで、酵素で変換されることによって本来の物質になるもののことをいいます。
植物性のグルコシルセラミドを経口摂取すると、肌でセラミドを増やすように働いて表皮のセラミド含量が増えていき、成熟した角質層をつくります。
3-1.植物性セラミドが抽出される植物
- こんにゃく
- 米糠
- パイナップル
- とうもろこし
- 大豆
- てんさい(ビート)
植物性セラミドはこんにゃくや米糠、とうもろこし、大豆などから抽出されていました。最近ではパイナップルやてんさいからも抽出されるようになっています。
このうち最も研究がされているのがセラミドの含有量も多いこんにゃくです。次いで米糠、パイナップル、てんさいも研究が進められています。
4.どんなセラミドがいいのか
まずはセラミドがちゃんと含まれているかを確認しましょう。
セラミドは1日の目安量としてこんにゃく、米ぬか由来であれば1.2~1.8mg、パイナップル由来であれば0.6~1.2mgは含まれていないと効果を感じることができません。
5.セラミドの機能性表示食品の飲み方
機能性表示食品はパッケージに1日に飲む目安量が記載されています。
その分量で臨床試験や論文の検証が行われていますから、6粒のところを減らして2粒だけ飲んでも効果ははっきりとわからなくなってしまいます。
必ず記載されている量を守って飲みましょう。
飲むタイミングは特に指定されていませんが、サプリメントによっては夜寝る前などの空腹のタイミングがよいものもあります。
6.コラーゲンやヒアルロン酸との違い
セラミドの効果は肌のバリア機能を高めて、水分の蒸散を防いでくれることです。
美肌の代表格のコラーゲンとは働きが異なりますから、目指すことの違いによって選び分けるようにします。
- コラーゲンの働き
皮脂膜をつくる、ツヤが増す、ハリが増す、水をはじく、肌を明るくする - ヒアルロン酸の働き
肌の水分を保持する、乾燥を緩和する - セラミドの働き
バリア機能を高める、肌の保湿力を高める、肌の調子を整える、肌を明るくする
7.機能性表示食品の購入の仕方
機能性表示食品はまだ制度が始まって間もないので、店頭ではそれほど多くの種類の商品を見かけません。一部の商品は通信販売だけのものだったりするので、インターネットでも探してみましょう。いままで販売されてきたものとそれほど価格差はありません。
一度試してみる価値があります。
まとめ
機能性表示食品のセラミドを配合したものについてご紹介しました。
肌の乾燥に悩んでいたら、セラミドの機能性表示食品を試すことで改善が期待できます。
カサカサしていたお肌がスベスベになるのなら挑戦してみるべきです。
参考文献:食品セラミドの保湿・美容作用 向井克之 セラミド基礎と応用
食品セラミドの消化吸収 石川准子 セラミド基礎と応用