生理の前はイライラやストレスでなぜか食べ過ぎてしまいます。いつも暴食してしまい、後悔してしまうこともあります。食べ過ぎた結果、ニキビなど肌荒れに悩まされるなんてこともあります。また、便秘や腰痛、むくみなどになってしまうことも。
せっかくですから毎日をおいしい物を食べならがPMSを改善する食べ物とレシピをご紹介します。
1.PMSの時に良い食べ物
PMSになると食べ物の欲求が止まりません。生理前は黄体ホルモンが多く分泌されて、たくさんの栄養を蓄えようとします。そのため、食欲が増えて多くの女性が悩まされます。
おいしい食べ物と上手に付き合っていきましょう。
2.食事回数を5~6食にする
1回の食事量を減らして、食事回数を5~6食にします。血糖値の急激な上昇と下降を抑えて食べ物への欲求をおさえます。
仕事中は食事回数を増やして食事することはできません。ナッツやドライフルーツなど簡単に口に運べる食べ物で空腹感を満たします。
普通に食事をしていると食後2~3時間後に低血糖になりやすくなります。炭水化物のみの食事(おにぎりやパン、麺類)は低血糖になりやすいので栄養バランスの取れた食事をします。
1日の食事と間食
- 7:00に朝食
- 10:00に間食・・・ナッツ類、ドライフルーツ、果物など(タンブラーに野菜スープを入れて仕事中に食べてもいいですよね。)
- 12:00に昼食
- 15:00に間食・・・ナッツ類、ドライフルーツ、果物など
- 19:00に夕食
お腹が空いた時は、食事の間に食べ物を取り入れます。
3.PMSの症状別に良い食べ物とレシピ
PMSの症状別に良い食べ物とレシピを順にご紹介していきます。
- イライラ
- むくみ
- 腰痛
- 便秘
- 肌荒れ
症状別に気になるところをお読みください。
4.イライラ
4-1.イライラする原因
セロトニンという脳内に伝達する物質がありますが、黄体ホルモンの影響でセロトニンが低下します。セロトニンが低下することによって体内の血糖値が保つことが難しくなります。血糖値が不安定になるとイライラが起こります。
セロトニンを増やすためには、トリプトファンというアミノ酸が必要です。
トリプトファンは、脳に運ばれるセロトニンをつくる働きがあるためトリプトファンを多く含む食品を取るようにします。
トリプトファンは体内でつくることが出来ないので、食べ物から取る必要があります。トリプトファンは、乳製品や大豆製品、魚類、ナッツ類などたんぱく質に多く含まれている食べ物に入っています。
トリプトファンとビタミンB6でセロトニンが合成されます。
4-2.イライラした時に良い食べ物
カルシウムを含む食べ物:干しえび、しらす、いわし、ひじき、モロヘイヤなど
マグネシウムを含む食べ物:アーモンドなどのナッツ類、納豆、ひじき、あさりなど
ビタミンB6を含む食べ物:魚、豚肉、鶏肉、大豆、バナナ、ニンニクなど
4-3.イライラ解消のレシピ
アサリの冷凍むき身や缶詰を利用して簡単クラムチャウダー(4人分)
アサリの下処理なしで作れるので簡単です。牛乳を豆乳に替えても美味しいです。
クラムチャウダー(4人分)
- あさり(冷凍または缶詰) 200グラム
- ベーコン 100グラム
- タマネギ 1個
- ジャガイモ 1個
- にんじん 1/2本
- バター 20グラム
- 小麦粉 大さじ2
- コンソメ 1個
- 水 300cc
- 牛乳 400cc
- 塩・こしょう 適宜
- あさり以外を角切りにする
- バターでベーコン、野菜を炒めます
- 小麦粉を入れて弱火でなじむまで炒めます
- 水を加えアサリを入れます(缶詰なら煮汁もいれます)
- ジャガイモに火が通ったら牛乳。コンソメを入れます
- 最後塩コショウで味を整えます
5.むくみ
5-1.むくみの原因
女性ホルモンには黄体ホルモン(プロゲステロン)と卵胞ホルモン(エストロゲン)があります。
生理前は妊娠できる体をつくる黄体ホルモンが活発になり、このホルモンには体に栄養素や水分をため込む働きがあります。そのため、体にある水分を保つためにむくみやすくなります。
この時期はアルコールや糖分・塩分を取りすぎないようにします。
5-2.むくみ改善の食べ物
むくみによいのはカリウムを含んだ食品です。
カリウムは体内の水分をスムーズにしてくれる利尿作用があります。カリウムは熱に弱く、水に溶けやすい性質なので調理は短時間に行います。
カリウムを含む食べ物:いも類、大豆、キノコ、ひじき、アボカド、野菜、ヨーグルトなど
5-3.むくみ改善のレシピ
具たくさんのお味噌汁などむくみに効果があります。野菜の加熱は短時間で行うことがポイントです。
今回は、加熱しないで栄養素をそのまま取り込めるアボカド・ディップをご紹介します。
- アボカド 1個
- レモン汁 大さじ
- マヨネーズ 大さじ2
- 塩 適量
- 黒こしょう 適量
アボカドをつぶしながらマヨネーズとあえます。
アボカド・ディップがあれば、野菜スティックやお肉やお魚、納豆も相性が良くおいしいです。
6.PMSの時の腰痛
6-1.PMSの時の腰痛の原因
PMSのときに腰が痛くなるのはホルモンの影響からです。
卵巣ホルモンの1種で生理前にリラキシンという物質が分泌させます。リラキシンの働きは関節を緩めてしまう作用があるため腰痛を起こしやすくなります。
もう1つの原因はプロスタグランジンです。プロスタグランジンは、子宮を収縮させる物質を分泌させます。分泌量が多くなると子宮の収縮が強まり、血管が締まって血液の流れが悪くなります。骨盤内が血行不良で、腰痛・下腹の痛みを引き起こしますので、血液の流れをよくしていきましょう。カルシウムやDHA・EPAが含まれた食べ物はプロスタグランジンの生成を抑える働きがあります。
大豆やビタミンB6、ビタミンE、ビタミンB1、マグネシウムなどバランスの良い食生活を送ります。
具たくさんお味噌汁を毎日1回飲むことをおすすめします。身体も温まりホルモンバランスの良い食事ができます。
冷たい飲み物やカフェインが多い飲み物は控え、温かい飲み物を選びます。
6-2.PMSの時の腰痛改善の食べ物
・カルシウムを含む食べ物:干しえび、しらす、いわし、ひじき、モロヘイヤなど
・DHA・EPAが含まれた食べ物: はまち、さば、かつお、いわし、秋刀魚、まぐろなど
・血行が良くなる食べ物:ショウガ、ネギ、玉ねぎ、根菜、いも類
・ホルモンのバランスを整える食べ物:大豆、ビタミンB6(魚、豚肉、鶏肉、大豆、バナナ、ニンニクなど)、ビタミンE(ナッツ類)、マグネシウム(ナッツ類、納豆、ひじき、あさりなど)
6-3.腰痛改善のレシピ
体がぽかぽかあたたまるカモミールティーで血行を良くしましょう。
カモミールは体を温める効果があります。合わせて生姜の絞り汁を加えて一緒に取ればWの効果で体はぽかぽかです。
簡単に調理できるかつおのたたきをご紹介します。
最近はあぶってあるカツオも手に入ります。
お好みの薬味を用意するだけで手軽にできます。
- カツオ 1柵
- ポン酢 たっぷり
- みょうが 5個
- しょうが 小1個
- ニンニク お好みで
- 小口ねぎ 1束
- カツオに金串を通して直火で焦げ目が少しつくくらいあぶる
(フライパンで少し油をひいて表面を焼いてもいい。) - 表面が白くなったら氷水につけて冷やす
- ペーパータオルでカツオの水気をとる
- カツオを1センチくらいの厚さで切る
- みょうがは細く千切り、しょうがはすってニンニクは薄くスライスする
薬味はお好みですがたっぷりが美味しいです。 - カツオの上に切った薬味を盛り付けてポン酢をかける
かつおは、通年スーパーでお安く買える食品なので、かつおを使った料理をアレンジしてみるのも楽しいです。
7.便秘
7-1.便秘の原因
妊娠に向けて黄体ホルモンが多く分泌されます。体は塩分・水分を溜めこもうとするため、大腸の腸壁から便の水分が吸収されて、便が硬くなって出にくい状態になります。水分を奪ってしまう作用がありますので、水分補給をしっかりとします。
また、黄体ホルモンは流産しないように子宮筋の収縮を抑える働きがあります。これが腸を動かす筋肉に影響を及ぼして、腸の動きを鈍くしてしまい便秘になってしまいます。
便秘解消に効果的な食べ物は、腸内環境を改善して腸を活発にさせる食べ物です。
オリゴ糖や食物繊維、発酵食品を多く食べるようにします。
7-2.便秘を改善する食べ物
発酵食品:乳酸菌、酵母菌、麹菌、酢酸菌(ヨーグルト、味噌、醤油、ぬか漬け、納豆など)
オリゴ糖:玉ねぎ、ごぼう、アスパラ、大豆、バナナ、いも類、とうもろこし、ニンニク、はちみつなど
水溶性食物繊維:海藻、こんにゃく、果物、大根、大豆など
不水溶性食物繊維:大豆、ごぼう、きのこ、穀類など
7-3.便秘改善のレシピ
乳酸菌は善玉菌を増やす環境を作ってくれます。この乳酸菌はオリゴ糖をエサとして増えますので、発酵食品とオリゴ糖の多い食べ物を同時に取ります。
オススメはきな粉&バナナヨーグルトです。
ヨーグルト 100g
バナナ 1本
きな粉 適量
はちみつ お好みで
筑前煮は野菜をふんだんに使って食物繊維が豊富に入っている食べ物です。
色々な野菜がいっぺんに取れるのでおススメです。
筑前煮2人前
- とりモモ肉 150グラム
- にんじん 1/2本
- ゴボウ 1/2本
- こんにゃく 半分
- しいたけ 2個
- レンコン 50グラム
- インゲン 20グラム
- サラダ油 適量
- 水 150cc
- 醤油 大さじ2
- みりん 大さじ2
- 酒 大さじ2
- 砂糖 大さじ1
- 鶏肉は一口大、シイタケはそぎ切り、インゲンは5センチくらいに切ります
にんじん、ゴボウ、レンコンは乱切りにします
こんにゃくは手でちぎります - 鍋に油をひいて鶏肉を炒め、他の具材を入れて軽く炒めます
- 水を加え、酒、砂糖、醤油みりんを加えて弱火で煮込みます
腸内の環境を整えて、規則正しい食生活を送るようにします。
8.肌荒れ
8-1.肌荒れの原因
卵胞ホルモンが多くなるときは、肌の守る力や保水能力がアップします。逆に減少したときは、肌が乾燥してしまいます。
また、黄体ホルモンが多くなると皮脂の分泌を促します。生理前に肌が油っぽくなるのはこのためです。
肌が乾燥して角質が固くなり毛穴が詰まっているところに、皮脂が溜まってアクネ菌が増えるとニキビが出来やすくなります。
肌荒れをなくすために潤いをお肌に与えます。
ビタミンCは活性酸素から細胞を守って肌の老化を防ぎます。メラニン色素を抑制してシミの予防にも効果があります。さらに、ビタミンCとたんぱく質と鉄でコラーゲンが作られます。肌に弾力を与えぷるぷるなお肌をつくります。
8-2.肌荒れした場合の食べ物
ビタミンC:赤・黄・オレンジパプリカ、レモン、柿、キウイ、カリフラワー、イチゴ、ブロッコリー、果物など
鉄分:レバー、赤身の肉、カキ、アサリ、シジミ、煮干、青魚、ひじき、パセリ、ほうれん草、大豆、海草など
たんぱく質:ヒレ肉、豚もも肉、鶏むね肉、鶏ささ身、サバ、サケ、イワシ、マグロ、カツオ、大豆など
8-3.肌荒れした場合のレシピ
美肌を作るビタミンCをたくさん取りましょう。
ビタミンCは、酸やアルカリにも弱く熱や酸素や光によっても壊されてしまいます。タバコやアルコール、ストレスなどにビタミンCは消費されます。
パプリカやいも類やゴーヤ、カリフラワー、レンコンなどに含まれているビタミンCはビタミンPやでんぷん質に保護されていて加熱しても壊れにくいです。
パプリカをたっぷり使ったレシピをご紹介します。
牛肉とパプリカの甘辛いため(2人前)
- 牛肉 300グラム
- パプリカ黄・赤 半分ずつ(千切り)
- ピーマン 3個(千切り)
- ごま油 大さじ1
- しょうがみじん切り 15グラム
- 砂糖 大さじ1
- みりん 大さじ1
- 醤油 大さじ1
- ごま油でしょうがを炒め、牛肉を炒めます
- 肉の色が変わったら、パプリカ、ピーマンを加えます
- 砂糖、みりん醤油を加えてパプリカに火が通り過ぎないようにからめます
たんぱく質、ビタミンCが同時に取れる料理です。熱に強いビタミンCを含むパプリカをたっぷり入れましょう。
9.PMSの時に控えたい食べ物
PMSの時は刺激のあるものは避けるようにします。
カフェイン飲料、アルコール、スナック菓子、チョコレート、脂肪分が多いお肉、塩分が高い食べ物などです。
生理前は、お肉ではなく、なるべくお魚中心の食事を選ぶようにします。
お菓子などは、果物やドライフルーツなどで代用します。甘いお菓子の誘惑に負けない食生活を送りましょう。
まとめ
PMSの時は食べ過ぎや肌荒れに悩まされますが、ご紹介した食べ物やレシピでおいしい物を食べならがPMSを改善することができます。