20代から30代で更年期と同じような症状が現れる若年性更年期障害と呼ばれる症状があります。
なぜ若年層にも更年期障害と同じ症状が現れるのでしょうか。
今回は若くして女性ホルモンの乱れてしまう原因やその治療法についてまとめてみました。
1.若年性更年期障害とは
生理不順、めまい、ほてり、だるさ、疲れ、不眠、イライラ、冷え、不安などの更年期障害の症状が20代から30代の女性に現れることを若年性更年期障害といいます。これらの症状は本来であれば45歳から55歳の更年期における症状です。
ところがまだ閉経には早い20代から30代の女性に症状が現れてしまいます。
2.若年性更年期障害のチェックリスト
若年性更年期障害の症状はほぼ本来の更年期障害の症状に近いです。以下のチェックリストを目安にして早めに病院にいかなければいけません。
- 月経不順
- 寝つきが悪い
- 手足の冷え
- 動悸・息切れ
- イライラする
- 顔がほてる
- 急に汗をかく
- 肌が乾燥する
- 疲れやすい
- やる気が出ない
- 頭痛、めまい、耳鳴りがする
- 肩こり、腰痛がする
これらの症状は更年期に起こる症状とほぼ同じです。当てはまる項目があれば注意が必要です。
3.若年性更年期障害の6つの原因
若年性更年期障害になる原因としては次のようなことが挙げられます。
- 3~6カ月以内の15~20%の体重減少…これくらい急激に体重が減少すると無月経となるリスクがあります。
- 太り過ぎ…太り過ぎていることでもホルモンバランスが崩れて生理不順になります。
- 激しいトレーニング…アスリートなど食事制限やトレーニングが厳しいと肉体的なストレスによって無月経となる場合があります。
- 重度のストレス…仕事でのプレッシャーや育児ストレス、対人ストレス、事故、看病、身内の死などで無月経になることがあります。
- 極度の睡眠不足…睡眠不足で正常なホルモン分泌ができなくなり症状が現れます。
- タバコ…タバコはエストロゲンの分解を早め、卵巣の機能の低下を招きます。
いずれの原因でもホルモンのアンバランスや卵巣の機能低下が起こり、本来の更年期障害と同じ症状が現れます。卵巣の機能が低下してしまうと女性ホルモンが減少してしまい、40代の減少と同じように更年期と同じ症状になるのです。
4.若年性更年期障害の4つの治療法
通常の更年期と違い、若年性更年期障害になるには原因があります。
その原因をなくすことが重要ですが、まずは若年性更年期障害が疑われたら早期に婦人科か更年期外来を受診するようにします。
早期に閉経してしまうと、女性ホルモンが分泌されず体調がすぐれずに高血圧、うつ、骨粗しょう症等の症状が現れることもあります。
治療方法
- ホルモン補充療法(HRT)…減った女性ホルモンを薬で補う療法です。
- プラセンタ療法…胎盤エキスを注射、サプリメントで取り入れます。
- 漢方薬…証といわれる体質を見極めてから処方されます。
- 生活改善や食事療法…睡眠や食事を整えるカウンセラーや栄養士の指導などを受けられる病院もあります。
5.若年性更年期障害の周りの理解
更年期と同じく若年性更年期障害は周りには理解されにくい病気です。
些細なことでイライラしたり、うつっぽくなると周りとの関わりもギクシャクしてしまいます。病気と打ち明けて理解を得るようにします。
まとめ
若年性更年期障害と疑われたら早期に婦人科を受診しましょう。
気にせずに長期に放っておくことは避けてください。