PMSの症状は病院で処方してもらえる低用量ピルで軽減します。
しかし、低用量ピルが使えない場合や使用を避けたい場合、薬以外で効果を感じたい場合はサプリメントを活用することも選択肢のひとつです。
ここで紹介するサプリメントはすべてがPMSを軽減するものですが、全員に効果があるわけではなく実際に試していただかないといけません。
今の体調にあったサプリメントを見つけてください。
1.PMSに有効なサプリメントの成分
1-1.プラセンタ
プラセンタはPMS(月経前症候群)や月経困難症、生理不順、更年期障害などの女性のホルモンに関わる悩みの時はまず一番に試してみたい成分です。
プラセンタは月経時の腹痛を抑えたり、経血の量を正常にしたり、ベッドから起きられないほどつらい時に効果があります。
プラセンタで結果を判断するには3カ月ほどは継続して試してください。
1-2.チェストツリー
チェストツリーは西洋ニンジンボクと呼ばれるハーブです。サプリメントではチェストツリーかチェストベリーと表示されていますが同じものです。国内ではプレフェミンと呼ばれる医薬品が販売されています。
一般にはサプリメントやハーブティーとしても入手することができます。
チェストツリーはイライラや倦怠感などのPMS特有の症状や更年期障害に効果があります。
注意点としてはピルと同時に飲むとピルの効果を下げてしまいます。
1-3.γ-リノレン酸
γ-リノレン酸は月見草(イブニングプロムローズ)油のサプリメントなどに含まれています。
月経の2週間前から飲むことでPMSの症状を和らげることができます。
生理前の大人ニキビに効果があるなど肌に対しても有効です。
1-4.セントジョーンズワート
セントジョーンズワートはヨーロッパでは医薬品として扱われるハーブです。
PMSのときのイライラや鬱のような症状に効果があります。
気持ちを鎮める効果がありますから、マイナス思考やイライラした思いがなくなります。
注意点としてはピルと同時に飲むとピルの効果を下げてしまいます。
他にも薬を飲まれている方は飲み合わせを確認してから飲用します。
1-5.ブラックホコシュ
北アメリカを原産とするハーブでPMSや更年期障害に効果があります。
ブラックホコシュは女性ホルモンのエストロゲンに似た働きがあり、PMSの痛みや生理痛の緩和に効果があります。
ブラックホコシュに関しては厚生労働省より注意喚起が発表されています。
出典:http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/diet/060803-1.html
1-6.テアニン
お茶に含まれるテアニンがPMSのイライラを抑える効果があります。
お茶には微量しか含まれていませんからサプリメントで摂取します。
イライラが突然襲ってきそうな時に予防的に飲んでおきます。
そうすると効果があります。
また就寝前に飲むことでリラックスして眠りに入ることができます。
1-7.ビタミンB6
ビタミンB6は気分的な落ち込みや鬱のような症状に効果があります。
ビタミンB1やビタミンB12など他のビタミンB群も一緒に取れるサプリメントを選びます。ビタミンB6の一日の推奨量は1.2mgで、上限は60mgとされています。
マルチビタミンなどでも十分に必要量が取れます。
1-8.カルシウム・マグネシウム・ビタミンD
カルシウムやマグネシウムなどが不足していてもPMSのイライラが起こりやすくなります。カルシウムやマグネシウムはできればサプリメントなどから取るよりも小魚やチーズ、葉物野菜などから取るようにします。
合わせてビタミンDを取ることでPMSの症状が改善することも学術的に研究されています。
1-9.鉄
フェリチン鉄とは貯蔵鉄のことで主に肝臓に蓄えられています。血液中にある普通の鉄(血清鉄)の値が正常でもフィリチン鉄が不足している場合があります。
フィリチン鉄が不足してしまうと慢性的に貧血になり、PMSの症状が重くなることがあります。フィリチン鉄の不足は血液検査でわかりますから病院を受診するようにします。
フィリチン鉄の不足はサプリメントで補うのでは量が少ないので、病院で処方される鉄剤か注射剤を打ってもらうようにします。
不足が少しの場合はヘム鉄のサプリメントで補います。
2.どこで購入できるのか?
ここにあげた成分のサプリメントはサプリメントの種類の豊富なドラックストアやインターネットによる通信販売で入手できます。
少し聞き慣れない成分のサプリメントなので、サプリメントの種類の少ないお店では置いていないこともあります。
3.症状の重さ別のPMS対処法
PMSではまずセルフチェックリストでPMSの重さを確認しましょう。
重い、中程度、軽いなどの程度によって対処法は異なります。
PMSセルフチェックリスト|まずは自分で調べよう!にてPMSの症状をチェックすることができます。
3-1.症状が重い人
生理前のイライラによって他人とトラブルが起きたり、仕事に支障がでるほどの重さであればまずは低用量ピルが第一候補です。低用量ピルは病院で処方してもらうことができます。すぐに効果があります。しかし、低用量ピルは数ヶ月間副作用の吐き気などがあり、続けるのがつらい場合は漢方薬やサプリメントを試します。
- 病院で診察を受ける
- 低用量ピルを飲む
- 漢方薬を飲む
- 食事に気をつける
- サプリメントを飲む
3-2.症状が中程度の人
症状が中程度の人でも一度は病院を訪れましょう。不正出血などがある人は他の病気でないか確認しておく必要があります。漢方薬やサプリメントはあなたの体質と相性がよければ効果がでます。漢方薬はあなたの体質の「証」と合ったものを選ぶ必要があります。サプリメントはプラセンタやチェストツリーからはじめてみましょう。
- 病院で診察を受ける
- 漢方薬を飲む
- サプリメントを飲む
- アロマテラピーで気分転換する
3-3.症状が軽い人
症状が軽ければ、特に対策をする必要はありません。ですがプラセンタやチェストツリーでいままでのPMSの期間や生理中が楽に過ごせることを知りましょう。
- サプリメントを飲む
- アロマテラピーで気分転換する
PMSの辛さを低用量ピルで解決!やPMSに漢方が効く!7つのおススメ漢方薬、PMSにアロマが効くのか?効果のあるオイルとはにも関連の記事をまとめています。
まとめ
ここに上げたサプリメントの成分はどれもPMSに対して効果のあるものです。
気になるものがあったらすぐに試してみましょう。効果を得るにはどれも3カ月程度の飲用期間が必要です。あなたのPMSの症状にあったものがきっと見つかります。