シミは肌にできるというイメージが強いですが、実は唇にできて悩んでいる人も少なくないってご存知でしたか? 特にターンオーバーのサイクルが乱れたり、周期が遅くなったりし始める頃になると、こうしたトラブルが表面化しやすくなるので要注意です!
唇にシミができる原因やケア方法について説明するので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 唇にできるシミの原因
唇にシミができてしまうには次のようなものが原因になりやすいので、気を付けてください。
1-1.紫外線
唇には、顔の他の部分と違って皮脂腺が存在しません。そのため、非常に乾燥しやすく、バリア機能が弱いという特徴があります。
だから、紫外線をダイレクトに浴びてしまうと一気に乾燥が進み、表面が荒れてガサガサになってしまうのですね。
しかし、唇のターンオーバーの周期は通常3~5日程度で、おまけにメラニンが作られにくい場所なので、本来であれば紫外線のダメージもスムーズに解消できるはずなのです。
それなのにシミとなってしまうのは、女性ホルモンなどの関係でターンオーバーが乱れやすく、蓄積されたダメージも表面化しやすいから。
10代~20代前半の頃と同じようなケアの仕方では対処できないので、肌と同じように唇のお手入れにももっと気を配るようにしましょう。
1-2.リップメイク
普段よく口紅やグロスを使う人は、その色素が浸透して色素沈着しやすくなります。
特に、リップクリームや下地を使わず、直接唇に塗ってしまうのは危険。必ず、唇をカバーできるものを塗って色素の浸透を防ぐようにしましょう。
そして、帰宅後はしっかりクレンジングすることが大切です。
肌は念入りにクレンジングする人でも、唇はついおざなりになってしまっているケースが多いので、できるだけ丁寧に落としてあげてください。
1-3.喫煙
タバコを吸うと体内に多くの活性酸素が発生しますが、これに対抗するためビタミンCが大量に失われます。
ビタミンCにはコラーゲンの生成を促してターンオーバーを正常化させたり、できてしまったメラニンを還元したりする力があるので、不足することによって唇にシミができやすくなるのです。
肌や唇の美しさを保つため、禁煙も考えてみましょう。
2. 唇のシミを薄くするケア
唇は比較的シミのできやすい場所ですが、適切なケアによって薄くすることは可能です。
ポイントは「ビタミンCの補給」と「保湿」。次のような方法を試してみてください。
2-1.シミをケアするリップ
唇のシミを薄くするには、積極的にビタミンCを補給してターンオーバーを正常化させることが大切。
市販のリップの中からビタミンCが配合されているものをご紹介するので、お買い物の参考にしてみてください。
DHC V/Cホワイトスティック/(株)DHC
2,160円(税込)
出典:http://www.dhc.co.jp/goods/goodsdetail.jsp?gCode=534
高濃度ビタミンC、オリーブオイル、オリーブスクワラン、ローヤルゼリー、ニンジンエキスなどの美容成分を贅沢に配合し、唇にしっとりとしたうるおいを与える唇専用美容液です。
スティック状なので塗りやすく、薄く伸ばすだけでも保湿効果は十分。
プルプルとした、思わず触れたくなる唇が蘇ります。
ビタミントリートメントリップ/(株)ドクターシーラボ
1,728円(税込)
出典:http://www.ci-labo.com/shopping/product/00000013/
ビタミンC、A、B6、E、そして唇保護成分であるカモミール、皮脂に似た構造のホホバ油、スクワラン油、シアバターなどの天然オイル成分を配合したリップ。
しっかりとうるおいをキープして、紫外線や口紅などのダメージから唇を守ります。
メンソレータム リップベビーフルーツ/(株)ロート製薬
オープン価格
出典:http://jp.rohto.com/lipbaby/
3つのビタミン(C、E、A)、はちみつ、オリーブオイルを配合した、とっても良い香りのリップ。使うたびにみずみずしいフルーツの香りが弾けて、お手入れをするのが楽しくなっちゃいます。
ほんのりと色がつくタイプもあるので、用途に合わせて使い分けてみてください。
2-2.リップパック
ターンオーバーを正常化させ、バリア機能を高めるためには、唇をしっかりと保湿することが大切です。
そのために有効なのが「リップパック」。正しいやり方を詳しく説明します。
<リップパックに必要なもの>
はちみつ、ワセリン、オリーブオイルなどの保湿剤(口に入れても安全なもの)
蒸しタオル(お湯に浸したコットンでも可)
ラップ
<リップパックの仕方>
- 蒸しタオルを唇に当て、数分間そのまま温める(スチーム効果で保湿剤の浸透力を高めるため)。
- 保湿剤を唇にたっぷりと塗り、指先で軽くくるくるとマッサージしながらなじませる。
- 上からラップで覆い、密閉させる。
- 5~10分経ったらラップをはずし、ティッシュやコットンでそっと拭き取る。
※長時間やり過ぎるとかえって荒れる原因になるので、長くても10分でやめるようにしてください。
<リップパックに市販のリップクリームを使う場合の注意点>
あまり知られていないことですが、市販のリップクリームは口紅と同じようにクレンジングをする必要があります。
リップパックに使ってそのままの状態で寝てしまうと、含まれる油分やUVの成分で唇が荒れる可能性があるので、リップクリームを使う場合は必ずクレンジングをするようにしましょう。
面倒な場合は、ナイト用のリップクリームを使うのも一つの方法です。
3. 唇のシミを消す方法
ビタミンCを配合したリップクリームを使ったり、保湿ケアをしたりするのも、唇のシミを予防・改善するために効果的ですが、いかんせん時間がかかるのが難点です。
「今すぐなんとかしたい!」という場合は、美容クリニックで治療を受けるのが最も近道。
主な治療法や金額などについて説明します。
- QスイッチYAGレーザー
真皮層にまで届く長い波長と、表皮のメラニン色素を破壊する短い波長のレーザーによって、シミを消していきます。
照射後は2日~1週間ほどかさぶたができますが、唇は回復の早い場所なのであまり心配する必要はありません。
<料金の目安>
1㎜四方で5,000円程度
<治療にかかる時間>
5~20分程度
- Qスイッチルビーレーザー
メラニン色素だけに反応する性質を持つレーザーなので、周囲の組織を傷つけることなくシミの治療ができます。
照射後は、やはり1週間程度のダウンタイムがありますが、その後はキレイに治ります。
<料金の目安>
1㎜四方で5,000円程度
<治療にかかる時間>
5~30分程度
- IPL光治療
レーザーとは異なる波長の光(IPL=インテンスパルスライト)を使い、コラーゲンの生成を促してシミを消していく治療法です。
複数の波長の光が含まれているので、同時にそばかすや小じわ、たるみ、ニキビ跡などのトラブルも改善できます。
メラニン色素やヘモグロビンのみに反応するので、周囲の組織を傷つける心配がなく、ダウンタイムもほとんどありません。
ただし、肌への刺激が少ない分効果が実感できるまでには時間がかかり、1度の治療では改善しないケースが多いというデメリットがあります。
<料金の目安>
1回あたり15,000円程度(これは顔全体に照射した場合の料金なので、唇だけの場合はもっと安くなるクリニックが多いです)
<治療にかかる時間>
20~30分程度(顔全体の場合)
※唇のみの照射については、可能かどうか事前にクリニックへお問い合わせください。
4. シミを作らない対策
できてしまったシミを改善する方法がいろいろあるといっても、やはり最初から作らせないのが一番。
こまめにお手入れすれば治療のための高額な費用もかからないので、次のポイントを意識して毎日のケアに励みましょう。
4-1.日焼け止め効果があるリップ
顔の日焼け止めと同じように、唇にもちゃんと「UVケア用」が存在します。ただし、デリケートな部分なのであまり刺激の強いものは避け、マイルドな使い心地のものを使用することが大切です。
ステイオンバームルージュ/(株)井田ラボラトリーズ
626円(税込)
出典:http://www.canmake.com/lip/item_lip021.html
保湿、ツヤ、口紅の発色、UVケアの4つの願いを1度に叶えてくれるルージュ。
肌への負担が大きい紫外線吸収剤を使用していないので、安心して使うことができます。
SPF11で、普段使いにぴったり。
カントリー&ストリーム UVリップクリームHM/(株)井田ラボラトリーズ
540円(税込)
出典:http://www.idalabo.co.jp/product/p4901008613499/
ほんのりとハチミツが香る、キュートなパッケージのリップクリーム。
ハチミツの他にも、ローヤルゼリーエキス、ヒアルロン酸、シアバター、ローズヒップオイル、オリーブオイル、植物性スクワランなどの保湿成分が贅沢に配合されています。
SPF20だから、長時間の外出にも対応可能。
紫外線吸収剤は使われていません。
ノブ リップケアクリームUV/(株)常盤薬品工業
1,296円(税込)
出典:http://noevirgroup.jp/nov/g/g51701/
無香料・無着色、紫外線吸収剤不使用のリップクリームです。
「シールドパック処方」で唇にしっかりうるおいを閉じ込め、SPF13で紫外線から守ります。
口紅の下地にも使えるので、1本持っているとなにかと便利。
4-2.リップ下地
肌にはしっかり下地を塗る人でも、口紅やグロスは直接塗ってしまうというケースは少なくありません。
きちんと下地を塗らないと乾燥や色素沈着の原因になるので、リップ下地は必ず使うようにしましょう。
ライブリッシュ リップベース/(株)花王
2,916円(税込)
出典:http://www.kao.co.jp/est/products/makeup/lipmake04.html
ホホバ油やスクワラン配合で唇の荒れを防ぎつつ、表面の凸凹をなめらかにして口紅やグロスの仕上がりを均一にするリップ下地です。
M・A・C プレップ プライムリップ/(株)ELGC
2,916円(税込)
出典:http://www.maccosmetics.jp/product/175/968/products/prep-prime/lip/prep-prime-lip/prep-prime-lip/index.tmpl
プロのメイクアップアーティストも愛用する、優秀なリップ下地。
唇のうるおいを守って縦じわを目立たなくし、上に塗る口紅やグロスの発色を良くしてくれます。
THREE リップコンシャス プロテクター/(株)ACRO
3,024円(税込)
出典:http://www.threecosmetics.com/fs/three/poi-0401002
SPF35だから、長時間外を歩き回る時のリップ下地としても最適。紫外線吸収剤は使われていません。
保湿成分がたっぷり65%以上配合されているので、唇のツヤやうるおいをしっかり守ってくれます。薄付きのコーラルカラーなので、唇を血色よく見せる効果も。
4-3.色素沈着を防ぐクレンジング方法
唇の透明感を守るためには、毎日のクレンジングに手を抜かないことが大切。次のポイントを守り、きちんとオフしてから寝るようにしましょう。
<唇のクレンジングの仕方>
コットンに口紅用のクレンジング剤をたっぷり染み込ませ、下唇→上唇→上下が合わさる部分の順番に拭き取っていきます。
力を入れてこすると乾燥しやすくなるし、メラニンも発生してしまうので、スッと滑らせるように手を動かすようにしましょう。
<クレンジング後の保湿>
寝る時にリップクリームを使うと余計に荒れてしまう可能性があるので、ナイト用に作られたリップクリームやワセリンを塗りましょう。
ワセリンには「黄色ワセリン」と「白色ワセリン」がありますが、黄色ワセリンは不純物が多いので白色ワセリンのほうがオススメです。
まとめ
唇のシミ対策について、いかがでしたか? 肌と違ってついケアがおざなりになってしまいますが、皮脂腺のない唇は荒れやすく色素沈着が残りやすい場所なので、毎日のこまめなお手入れが欠かせません。今回ご紹介したポイントを意識して、シミやくすみのない美しい唇を保ちましょう。
できてしまったシミは、保湿ケアやビタミンCの補給、美容クリニックでの治療を受けると改善しやすくなりますよ。