食事を減らしてダイエットすると肌にハリがなくなったり、髪の毛がパサパサになってしまうことがありますよね。
これは必要な栄養素まで不足してしまっているからです。
そんなときはご飯を白米から玄米にシフトしてみましょう。
今回の記事では、最近流行の玄米ダイエットの効果についてまとめてみました。
1.玄米ダイエットとは
玄米ダイエットとは白米を玄米にかえるだけの簡単なダイエット方法です。
1-1.玄米の6つの効果
簡単なのにその効果は主なもので6つあります。
- ガンマオリザノール成分が豊富に含まれていて高脂肪食への要求を抑えてくれます。
- 食物繊維が豊富で便秘予防になります。また、食物繊維には糖質や脂質の吸収を抑えることもできます。
- 白米より硬いので噛む回数が増えて満腹感を得ることができます。
- 血糖値の上昇は体内に脂肪が溜まりやすくなります。白米よりも血糖値の上昇を抑えることができます。
- ビタミンB1、Eが豊富なため美肌効果があります。
- がんの予防効果があります。
1-2.脂っこいものがいらなくなる!?
ダイエット中は食事を抑えたものにすればするほど特に脂っこい食べ物や甘いものが食べたくなってしまいます。
琉球大学のマウスを使った実験では、玄米に多く含まれているガンマオリザノールが脳の欲求を抑えて、脂っこくない方の食事を選択させるという研究結果を発見しました。
つまり、玄米を食べることで脂肪分の多い食事への好みが薄れて、通常の脂肪量の食事を食べるようになるのです。
これは人間も同様の効果が期待されています。
文献:琉球大学 玄米による抗肥満効果のメカニズム解明
2.玄米の食べ方
白米から玄米に置き換えて食事をします。
玄米の硬さや色などに抵抗がある方は、白米と玄米をブレンドさせて食べてみます。
おススメの割合は白米2:玄米1です。
徐々に玄米を増やしていき慣れてきたら玄米に置き換えてみます。
玄米の硬さに慣れない場合は、市販の発芽玄米が柔らかい食感なので玄米より食べやすいです。発芽玄米も白米と同じように炊飯器で炊けます。
2-1.玄米のおいしい炊き方
- 洗う:ボウルに玄米を入れて水を流し込みくるくる回します。チリやホコリが浮いてきますので流します。これを2~3回繰り返します。
- もみ洗い:両手で玄米をすくって手のひらでこするようにもみ洗いします。
- 水加減:炊飯器の「玄米モード」なら玄米2合に対して600mlが目安です。塩を加える場合にはここで入れます。(1合に対して0.3グラム)
- 浸透:6時間以上が目安です。(冬は特に時間をかけましょう)
- 炊飯:玄米モードで炊きます。
- 蒸らす:炊き上がったら10分蒸らします。
玄米のおいしい炊き方のポイントは浸漬時間です。
玄米がパサパサになったり芯が残りやすいので6時間以上はお水に漬けます。
玄米を洗うときはチリやホコリを取り除いてから、お米をこすり合わせてもみ洗いします。
そうすることで表面に傷ができ、水分が浸み込みやすくなります。
炊飯器に玄米モードがあるときはそのまま炊いてください。玄米モードがないときは白米モードで半目盛りほど多くお水を入れます。
水が足りないときはパサパサになってしまいますので、水加減を調整しながらちょうどよいところを探してください。
炊飯器で炊いて芯が残っているときは少しお水を足してもう一度炊飯器のボタンを押し炊いてください。
2-2.玄米の選び方
白米と同じ品種がありますから、玄米にも味の違いがあります。
自分の好みの味を見つけましょう。
初めて玄米を食べる方にはコシヒカリの玄米がおススメです。
品種による特徴
- コシヒカリ・・・味が濃い、もちもち感
- ミルキークィーン・・・柔らかくもちもち感
- ササニシキ・・・やさしい味
- あきたこまち・・・もちもち感と粘りがある食感
できれば有機JAS認定米を
精米をせずにモミや胚芽も食べることになるため、一定の基準をクリアした玄米を選ぶと良いです。
有機JAS認定のマークがあれば大丈夫です。
- 有機JAS認定のマーク
3.白米と玄米の違い
お米の籾(もみ)は収穫されるときにまず稲穂から外されて乾燥されます。
その後で、一番外側の硬いもみ殻を取り除いたものが玄米です。
玄米を精米して削ると糠の層がはがれて徐々に白くなり白米になります。
3-1.カロリーの違い
お茶碗1杯分160gで比べてみると
- 玄米:265カロリー
- 白米:269カロリー
でカロリーはほぼ変わりません。
3-2.栄養価の違い
カロリーはほとんどかわりませんが玄米は白米と比べて栄養価が高いです。
次の図は玄米と白米の栄養価の違いを円グラフにしたものです。
白米になるとなくなってしまう胚芽や果皮、種皮、でんぷん層に栄養が多く含まれています。
食物繊維やミネラル、ビタミンB群を糠の部分からとることができます。
4.玄米をもっとおいしく食べよう
玄米の健康効果や栄養素の高いことはわかりました。
しかし玄米を食べなれていない人にとっては毎日食べ続けることはハードルが高いと思います。
そこでここでは少し工夫をして、玄米をよりおいしく食べる方法をご紹介します。
4-1.酵素玄米
もし炊飯器が2つあったら、酵素玄米にもチャレンジしてみてください。
酵素玄米(寝かせ玄米)とは炊き上がった玄米を炊飯器で3日間保温して寝かせたものです。
玄米の糖の部分には酵素が含まれていて、発酵させることで酵素を取り入れることができます。ビタミンやミネラル、食物繊維も豊富です。アミノ酸の1つGABAが増えて、血圧の急激な上昇を抑えてくれます。
玄米よりも食感がモチモチとして美味しさや旨味がアップします。
小豆と一緒に炊くとポリフェノールがたっぷり含まれているのでアンチエイジング効果も期待できます。
酵素玄米のつくり方
材料
- 玄米・・・3合
- 小豆・・・20g
- 塩・・・小さじ1/2
- 水・・・6カップ(玄米の2倍)
- 玄米と小豆は水で洗います。
- 洗った玄米と小豆は材料で用意すした水1/6と塩を合わせます。泡だて器で8分かき回します。玄米に傷をつけるために行います。
- 水は捨てずに残りの水も加えます。6時間以上水に浸します。
- 玄米炊飯コースで炊きます。
- 炊き上がったら保温状態にして、1日1回かき混ぜます。
- 3日間発酵させます。
1日目は小豆の色が出て赤飯のようですが、ぼそぼそした食感です。
2日目は炊き上がったときよりはモチモチしてきます。
3日目は色も香りも香ばしくなり、旨味が増してモチモチ感もアップします。
4-2.発芽玄米
玄米を少し発芽させた発芽玄米も実は家庭でも簡単につくることができます。
水に浸して2~3日くらいするとかわいらしい芽がでてきます。
水に浸すことで眠っていた酵素が活発になり、出芽のために必要な栄養素を増やすので、玄米よりも栄養価が高くなります。糖質も分解されて甘味が増してきます。
炊き方は白米と同じです。水を吸って皮が軟らかくなっているので白米と同じように炊くことができます。
発芽玄米のつくり方
- 玄米を洗って20~25度の水に浸します。光の当たらない場所に置きます。
- 1日に1~2回軽く洗って水を替えます。水を替え忘れると特有のにおいが出ますので注意しましょう。
- 0.5~1mmほど芽が伸びたら出来上がりです。2~3日で完成します。
すぐに食べないときは水気を切り、乾燥してから冷蔵庫に入れます。
4-3.生玄米を食べる
韓国で話題のダイエット方法で生玄米を食べる方法もあります。
正直おいしくはないのでおススメはできません。
生玄米には生きた酵素が含まれていて、分解や消化、排出など身体の機能を高めて太りにくくします。
生玄米ダイエットは1日のうちの1食を生の玄米100gに置き換えます。
生の玄米には発芽毒といわれるアブシジン酸が含まれていて、これを摂取すると体内のミトコンドリアに悪影響を受けます。エネルギーが十分に作れなくなって疲れやすくなります。ほかにも体調を崩す原因になりますので注意が必要です。発芽毒は浸水または発芽をさせれば取り除くことができます。
5.注意する点
先にもお伝えしましたが玄米にはアブシジン酸(ABA)と呼ばれる植物ホルモンが含まれています。このABAは人間の細胞内のミトコンドリアに対して毒性があります。このABAを不活化させるために6時間の浸水を行います。浸水すると玄米は発芽するモードになりABAは無毒になります。
また玄米は表面の果皮、種皮によって消化しにくいため、白米から玄米に急に変えると消化できない可能性があります。また胃腸が弱っているときには玄米食は避けます。
胃腸の負担を軽減させるためには玄米を急いで食べないでよく噛むことが大切です。
まとめ
今回の記事では、玄米ダイエットの効果についてご紹介しました。
白米を玄米にかえるダイエット方法は手軽に行えて栄養価が高く、体調もよくなってくるのでぜひ試してみてください。