ショーケースに並んでいるファンデーションを”なんとなく”フィーリングで選んでしまうと、実際にお肌につけてみたときに浮き上がって見えたり、顔色が暗く見えたりして、結局買い直しになることも少なくはありません。
そのようなことにならないためには、ご自身の肌色をきちんと把握するとともに、ファンデーションの色のタイプについても、知識を持っておく必要があります。
ファンデーションは、それひとつで顔のイメージを変えることになる可能性がある大切なアイテムです。
それだけに選ぶ際には、できる限りご自身のお肌の色に合ったものにしておきたいですよね。
それではまず基本的なファンデーションの色の選び方からご紹介して行きましょう。
1.ファンデーションの色はフェイスラインで決める
ファンデーションを選ぶ際にやってしまいがちなのが、手の甲や手首の内側にファンデーションをつけて色みを確認するという方法です。
ですが、手の甲や手首の内側などは、顔の肌色とは異なるため、あまり参考になりません。
では、ファンデーションの色をテストする際には、どの部分につけると良いのでしょうか?
それは、フェイスラインです。
1-1.フェイスラインで色合わせ
フェイスラインは、顔の中でも最も首に近い部分であるため、似合わない色をつけると首との色の差がはっきりとわかります。
普段からUVブロック効果があるファンデーションを使用している場合には、顔よりも首が日焼けしてやや暗い色になっていることがあります。
このようなときに、顔のもともとの肌色を基準にファンデーションの色を決めとしまうと、顔が白く浮き上がり、不自然な仕上がりになります。
そして、首に最も近いフェイスラインで色味を確認することにより、色選びの失敗が少なくなります。フェイスラインは紫外線の影響を受けにくい部分であるため、日焼けや赤みなどが現れにくい部分です。
このような理由から、ファンデーションをお肌につけて色味のテストを行う際には、必ずフェイスラインで試してみること、これが基本となります。
また、もし可能であれば、テスト用のファンデーションをつけたまま、明るい屋外でフェイスラインと首の色を比較してみましょう。
このときに白く浮き上がって見えるようであれば、ワントーン暗い色がお肌に合っているということになります。
2.ファンデーションの色の特徴
それでは次に、ファンデーションの色の特徴についてご紹介します。ファンデーションの色は、おおまかに、ピンク系、オークル系、ベージュ系に分類されています。
- ピンク系
赤寄りのピンク系や青みがかったピンク系などに分類されますが、どちらも赤みがやや強いという特徴を持っています。 - オークル系
標準色に分類されている色で、ややピンク寄りのピンクオークル、標準的なオークル、ややベージュ寄りのベージュオークルなどに分類されています。 - ベージュ系
やや黄色みが強いという特徴を持っています。ベージュ系には標準的なベージュだけではなく、サンタンベージュなど、日焼け肌に対応した色もあります。
3.肌色に合わせてファンデーションを選ぶ
ファンデーションの色は、大まかに上記の3種類の色に野分類されており、それぞれに似合う肌の色があります。
それでは、肌の色のタイプを5種類に分類し、それぞれどのような色が似合うのか確認してみることにしましょう。
3-1.色白タイプ
白く透き通るような白い肌は、女性たちの憧れです。ですが、色白の方にはそれなりの悩みがあり、血管が青白く透き通って見えるのが気になる、あるいは、ファンデーションの色選びで苦労するなどが、その代表例となっています。
色白の方は血色の良さを求めてピンク系を選びがちですが、実際には薄いベージュ系のほうが、より健康的な肌色に見えます。
3-2.色黒タイプ
この肌タイプで特に注意しなければならないのは、ピンク系や薄いオークル系を選ばないということです。これらの色を選んでしまうと、首と顔の色がはっきりと分かれて顔が白く浮いて見えます。
色黒タイプの方は、首の色をよく確認した上で、オークル系を選ぶと良いでしょう。
3-3.中間色タイプ
この肌タイプの方は、それほどファンデーション選びには困らないはずですが、やはり首の色を確認しながらファンデーションの色を決める必要があります。
この肌タイプは日本人に多く、ベージュ寄りのオークルまたはベージュ系を選ぶと良いでしょう。
3-4.赤み肌タイプ
毛細血管が透けることによって赤みが出ているタイプの肌ですので、ピンク系はNG。オークル系またはベージュ系の色を選ぶと良いでしょう。
また、部分的に強い赤みが出ているのであれば、コントロールカラーを下に入れて肌の色みを調節してみるというのも良いでしょう。
3-5.黄色い肌タイプ
ピンクまたはややピンク寄りのピンクオークルがおすすめできる色ですが、くすみが気になるのであれば、これらの色を重ねてつけてみるのもひとつの方法です。
ただし、ファンデーションをつけ過ぎてしまうと白く浮き上がった印象になりますので、つけ過ぎにはくれぐれも注意しましょう。
いかがでしょうか。
ご自身の肌のタイプがわかりましたか?
肌の色にはさまざまなタイプがあり、ファンデーションにもさまざまなタイプの色があります。
そして、これらの中から、ご自身の肌のタイプをしっかりと見極めてピッタリのファンデーションを見つけ出すのは、少々難しいかもしれません。
そのようなときには、プロの手を借りて、ご自身にピッタリのファンデーションを探してみるという方法がおすすめできます。
4.美容部員に色を勧めてもらったら1日待とう
どうしてもご自身一人でファンデーションを決めることができないのであれば、美容部員から適切なアドバイスを受けることができるコスメティックカウンターを利用してみましょう。
また、上記でも少し触れていますが、ファンデーションを実際にお肌につけてみたら室内の明るい場所や、屋外の明るい太陽光で色みを確認してみて下さい。
このような明るい場所で違和感がなければ、その色選びはひとまず成功であるといえるでしょう。
さらに、ファンデーションは色だけではなく、質感やお肌への馴染み具合も確認しなければなりませんので、できればテスト用のファンデーションをつけた状態で1日過ごしてみましょう。
そして、白浮き、化粧くずれなどの状態が気にならないのであれば、それはあなたのお肌に合ったファンデーションであると判断することができます。
5.色選びの上級テクニックを身につけよう
これまでの項目によって、ご自身のお肌にピッタリなファンデーションと出会えたのであれば、ここから先はより肌色を美しく見せるテクニックを身につけていきましょう。
5-1.ワントーン落とす
ここまでで、白く浮き上がると不自然に見えるというお話を何度もしてきました。
つまり、首の色よりも明るい色のファンデーションを選ばないといということが基本中の基本となるわけです。
また、首よりも明るい色のファンデーションを選ぶと、さらに異なった弊害が現れてくることもあります。
それは、必要以上に厚塗りに見えてしまったり、老け顔に見えてしまったりすることがあるということです。
ファンデーションの色に慣れてきても、なんとなく厚塗りに見える?老け顔に見えない?と感じ始めたのであれば、現在の色よりもワントーン暗い色に落としてみましょう。
これにより、白く浮き上がることのない、自然な肌色を楽しむことができるようになります。
5-2.ベースカラーやコントロールカラーでキレイな肌色にする
お肌の色を微調整したいとき役立つのが、コントロールカラーで、それぞれのカラーによって異なった特徴を持っています。
- 赤身を抑える…グリーン、ブルー
- お肌の黄色みを抑える…ブルー、パープル
- お肌の青みや青グマをカバーする…ピンク、オレンジ
- 透明感を出したい…グリーン、ブルー、パープル、ホワイト
- 血色を良く見せたい…ピンク、オレンジ
コントロールカラーは、使い慣れないと使い方が難しいかもしれません。ですが、いったん使い方を覚えてしまえば、そのときのお肌の状態によって、自由に使い分けることできるようになります。
ファンデーションの使い方をきちんとマスターできたら、次はコントロールカラーの使い方もマスターしてみましょう。
5-3.2色使いにする
ファンデーションの色は、ピンク系、オークル系、ベージュ系に大別されていますが、同じ系統の色であっても、各化粧品ブランドによって、色味には微妙な違いがあります。
そして、この微妙な違いについては、実際にご自身で使用してみて確認するよりほかありません。
これだ!と思う色に出会っても、私たちのお肌のコンディションは日々によって変化することも考えられ、また、紫外線の影響を受けて赤みがでたり、日焼けの状態が起こることも考えられます。
そして、このようなときに役立つのが、2色使いというテクニッです。
これだ!を見つけ出したのであれば、今度は同系色・別のブランドのファンデーションにもチャレンジしてみましょう。
そして、これらを混ぜ合わせて使うテクニックをマスターすることによって、さまざまなお肌のコンディションにも対応することができるようになります。
まとめ
お肌は、これから先、年齢によってさまざまな状態に変化して行きます。
そして、このような変化に対応して行くためには、今からご自身に似合う色のファンデーションと出会っておくこと、これがなによりも大切です。
さらに、上級テクニックを身につけておくことにより、日々異なるコンディションのお肌にも対応することができるようになります。
特に、コントロールカラー初心者の場合では、カラーの入れ方がわからず、悪戦苦闘してしまうことがあるかもしれません。
そのようなときには、部分的な赤みを消す、透明感を持たせるなど、ひとつの目的を持って、コントロールカラーの使い方を練習してみましょう。