「最近、肌がくすみがちなのはタバコのせいかも」って気がついていませんか?
くすみは紫外線をはじめとする外部の刺激によって起こることもありますが、タバコに含まれている有害物質が災いして起こることも少なくはありません。
今回は、実際に禁煙した方の体験談を交えながら、禁煙の効果について考えてみることにしましょう。
1.禁煙して肌がよみがえった人の体験
禁煙に成功した口コミや体験談を読んでみると、次のような感想が多く見つかります。
1-1.肌についての体験談
肌についての禁煙の効果の体験談
- 禁煙して9ヶ月目になりますが、肌の変化を感じたのは禁煙してから1ヶ月目位です。
洗顔後のツッパリがなくなり、徐々にハリが出て毛穴の開きがなくなりました。 - 禁煙してから10日ほどで肌の弾力、艶、血色の良さ、午後になっても乾燥しない肌を実感しました。
- 禁煙して1年くらいになります。1日1箱-2箱吸い続け比較的ヘビースモーカーでした。禁煙3週間くらいから見た目に変化がありました。肌のキメが細かくなり、肌や唇の色が薄く明るくなりました。
など、わりと早くにお肌に対して好感触を得ている人が多いようです。
他の体験談の中からもお肌がきれいになった人に共通することをピックアップしました。
- カサカサしなくなってきた
- 小じわが減ってきた
- くすみがなくなってきた
- 肌理が細かくなった
- 肌色が明るくなった
- ハリが出てきた
- たるみが改善されてきた
- つや感が出てきた
お肌に対しては、これらの声が多く挙がっています。
乾燥、肌の色、ハリに関する改善の声が多いです。
1-2.肌以外の部分に関しての体験談
肌以外のところへの禁煙の効果の体験談
- 禁煙してから感じたことは唇が乾燥しづらくなった。また、黒かった歯茎がピンクになってきました。イライラがなくなり目覚めや寝つきが良くなりました。
- 禁煙してからすぐに朝早く目が覚めてしまいます。どうして?
- 他人のタバコのにおいが分かるまでになるのに2年くらいかかりました。いままでこんなに臭かったんだ。
肌以外の部分に関しては次のようなことが多いようです。
- 髪質がさらさらになった
- 口臭が気にならなくなった
- 寝覚めが良くなった
- 唇の色が明るくなった
- 歯ぐきの色がピンク色になった
- 歯にヤニがつかない
禁煙をしたことでたくさんの肌や健康へのメリットがあるみたいです。美容と健康を考えるのであれば、禁煙するのがベストな方法であるということですね。
2.喫煙をそのまま続けたらどうなるの?
若いうちはそれほど気にならなくても、年齢を重ねるごとに、タバコの影響はお肌に顕著に現れてきます。
2-1.タバコによるお肌への影響
喫煙されている方の悩みで多いのは肌のカサカサ感とくすみです。
喫煙をやめるとつや感が戻ったり、肌が明るくなる方が多いので、経験的にタバコの影響があるとわかります。
タバコにはニコチンやタールが含まれており、これらの物質が体内に取り込まれるごとに、血管が委縮して血流が悪くなります。
そして、本来であればスムーズに真皮層へ送り届けられるはずだった栄養分が血管内で停滞し、このため、真皮層が栄養不足に陥ります。
すると今度は、真皮層から表皮へ送られるはずだった栄養分が不足し、角質層の油分や水分含有量がガクッと減少します。
表皮の角質層がこのような状態になってしまうと、ターンオーバー機能にまで影響が及ぶことになり、古くなった角質層が剥がれにくくなり、くすみが現れ始めます。
タバコを吸わない人よりもシミの原因となる角質のメラニン量が多いことも分かっています。
2-2.タバコによる健康への影響
タバコのパッケージには、”脳卒中”や”肺がん”という言葉が織り込まれた注意書きがあります。これは、タバコに含まれているタールの危険性を示した警鐘です。
タールが私たちの肺に入り込むと、肺の内部の壁にヘドロのようにへばりつき、肺の機能を低下させる原因になります。
そして、タールとともに悪さをするのがニコチンで、ニコチンはタールとともに気管支炎喘息の原因を作り出すだけではなく、ニコチン依存症という恐ろしい状態を作り出す元凶にもなります。
また、タバコに含まれている紫煙を他人が吸ってしまうと、吸ってしまった方は受動喫煙の状態になり、タバコを吸っている人と同様の肺疾患を発症する可能性も高まります。
2-3.金銭面・時間での影響
1箱440円のタバコを1日1箱吸うとすると、30日では13,200円のお金が飛んで行くことになります。13,200円あれば美容院やネイルサロンに行くこともできますし、ヘッドスパも受けに行くことができます。
また、ちょっとした電車の日帰り旅行やツアーバス旅行であれば、この金額で行けてしまいます。
さらにタバコのヤニで部屋の壁が汚れてしまったら、専用の洗剤でクリーニングするか、ハウスクリーニングサービス会社にクリーニングを依頼する必要性も出てきます。
このように、タバコを吸っているだけで、無駄なお金がどんどん出て行ってしまうことがわかりますね。
3.喫煙を続けたら後悔するの?
では、そのまま喫煙を続けていたら、やはり、将来的に後悔することになるのでしょうか?喫煙を続けて後悔している人の体験談を調べてみました。
3-1.喫煙を続けて後悔している人の体験談
- 肌老化が進み、実年齢よりもはるかに老けて見られる
- 爪にタバコのヤニが付着していて汚ないといわれた
- 髪や服に付いたタバコの臭いで異性から嫌われた
これらは、長年喫煙を続けてきて後悔した女性たちの声です。そして、特に多かったのは、同年代の女性よりも肌老化が目立つというご意見でした。現在の年齢では目立った肌老化を感じることはあまりないかもしれませんが、すでにくすみが気になってきているのであれば、それは肌老化の入り口に立たされていると考えてまず間違いはありません。
また、近年では分煙化が進み、非喫煙者に対する配慮がなされるようになってきましたが、髪や服にタバコの臭いが付着していると、タバコを吸わない人は敏感に反応します。
そして、それによって異性から嫌われてしまったという声も多く挙がっています。
また、次のような体験談も見つかりました。
- 高血圧の症状が重くなった
- 気管支炎喘息を発症した
- 動脈硬化で糖尿病や脳梗塞の危険性があると医師から指摘された
- 学校の検査で子供が受動喫煙だと指摘された
- 引っ越しの際、タバコのヤニのクリーニング代が必要になり、莫大なクリーニング代を請求された
この中には、喫煙者ご自身の健康被害だけではなく、お子さんに対する健康被害も含まれています。ご自身だけの問題であればまだしも、お子さんをはじめとするご家族にまで健康被害が及んでしまったら後悔しますよね。
そして、お住まいが賃貸住宅の場合では、タバコのヤニ除去のためのクリーニング代が高額で驚いたという声も多く挙がっています。
4.喫煙を続けても肌に影響がない人
実際に、長年喫煙を続けていても、お肌に影響が現れない人もいるようです。これはもともとの体質によってそうなっていることも考えられますが、タバコを吸っていても以下のような努力をしている方の中には、タバコによってお肌のコンディションが乱れることがない場合があるようです。
- 定期的な運動を行っている
- そもそも1日の喫煙本数が少ない
- ビタミンCの摂取量が多い
しかしタバコを継続的に吸っていれば、それが美容面や健康面に影響を及ぼさないということは考えられません。つまり、現在では身体の表面に影響が現れていないとしても、体内に蓄積されたニコチンやタールの量が増え続ければ、いつの日か、身体のどこかに不具合が生じる可能性が高まるということです。
4-1.年齢が高まると差が出てくる
日本禁煙学会誌によれば喫煙者と非喫煙者の間で角質層のメラニンの差が生まれくるのは25歳以降で、年齢が高くなるにつれてよりはっきりしてきます。まだ何かしらの差を感じていないのは「若いから」かもしれません。
出典:http://www.nosmoke55.jp/gakkaisi/200908/gakkaisi0908_109.pdf
4-2.変化に気がついていない
肌の変化に気がついていないこともあります。禁煙したことがない方は、ご自身がタバコを吸っていないときと比較ができないためです。数カ月、数年禁煙できたら、そのときのお肌はどうなっているのだろうと想像してみてください。
5.ビタミンCとコラーゲンで肌へのマイナスを抑える
禁煙するまでの期間にビタミンCとコラーゲンで少しでも肌へのマイナスを抑えましょう。喫煙によって減少してしまうビタミンCとコラーゲンを合わせてサプリメントなどで補います。セットで禁煙も行えば、両方の効果を得ることができます。喫煙者を対象にして臨床試験まで行っているコラーゲンサプリメントもあります。
まとめ
今回は、禁煙に成功した方の体験談と、禁煙しないで後悔された方の体験談を比べて、タバコを吸い続けることによって生じる美容や健康における問題点をまとめました。
長年の喫煙習慣をやめるのは辛いかもしれませんが、禁煙したことのメリットと喫煙を続けたデメリットを合わせて考えてみましょう。
お肌は喫煙を止めれば、これに応えるかのようにどんどん変わり、やがてカサカサやくすみが気にならなくなって行くはずです。