
空気が乾燥してくると、頭皮が剥けやすくなってフケのように肩について恥ずかしいと思う時がありませんか?
実はこれは乾燥のほかにもさまざまな原因が考えられます。
この記事では頭皮を乾燥から守る保湿方法をお伝えしながら保湿シャンプーや保湿ローション、保湿オイルについてもご紹介します。
もう出かけるときに心配する必要はありません。
1.保湿のためのシャンプー
基本的な頭皮の保湿ケアはシャンプーです。シャンプーが正しく使えていなければどのようなケアもムダになってしまうので注意しましょう。シャンプーの選び方・正しい使い方、特にすすぎをしっかり行うだけで髪や頭皮を乾燥から守ることができます。
1-1.シャンプーの選び方
まずは頭皮にやさしいシャンプーを選びましょう。洗浄力の強いシャンプーは頭皮と髪のうるおいを奪ってかさつきやパサつきを招いてしまうので要注意です。
ラウリル硫酸は市販のシャンプーのほとんどに含まれていますが、洗浄力が非常に強く皮脂を流しやすいので、乾燥が気になるときには避けるべきです。
またカリせっけんやせっけん素地は無添加のシャンプーのベースとなっていますが、皮脂を落とし過ぎるために保湿のために使うのにはおすすめできません。
頭皮と髪をケアするのなら皮脂を守りながらやさしく洗えるアミノ酸系シャンプーがおすすめです。過剰な洗浄成分が含まれていないので保湿しながら洗えます。アミノ酸系成分はグルタミン酸やアラニンなのでチェックしてから選びましょう。
1-2.正しい髪と地肌の洗い方
どんなにいいシャンプーを選んでも正しい洗い方をしなければ髪や地肌を乾燥させてしまいます。
「フケが出るから」「かゆみがあるから」とゴシゴシ力を入れて洗っては頭皮を傷つけバリア機能を低下させてしまうので注意が必要です。以下のポイントを押さえて髪と地肌を洗うとうるおいを守りつつしっかり洗えますよ。
- シャンプー前にブラッシングで汚れを落とそう
- 地肌を傷つけないよう指の腹を使って洗おう
- 髪よりも地肌を洗う気持ちで行うと血行を促進して保湿ケアできる
- 洗いすぎは地肌が乾燥してしまう原因になるのでシャンプーは1日1回のみ
- 正しくすすぎを行おう
1-3.すすぎにも注意して
頭皮の乾燥を防ぐためにはたっぷりとすすぐこともかかせません。実はすこやかな髪や頭皮にとって非常に重要なポイントになるので正しい方法ですすぎましょう。
1-3-1.どのくらいすすぐ?
シャンプーのプロセスでもっとも大切なのはすすぎです。すすぎが不足してしまうとシャンプーの成分が髪や頭皮に残ってしまい、乾燥やフケ・かゆみなどのトラブルを引き起こしてしまいます。実はシャンプーよりも重要なのでたっぷりすすぐようにしましょう。
毛先のほうだけでなく頭皮のほうからシャワーをかけ、毛先ではなく頭皮をしっかり洗うようにすすぎましょう。さらに自分で「もういいかな」と思っても、もう1回すすぐくらいの気持ちで行うとしっかりシャンプーを落とせますよ。
1-3-2.すすぎの温度
すすぎは熱すぎず冷たすぎずの温度で行いましょう。35℃では汚れが落ちず、40℃では皮脂膜が奪われて頭皮の乾燥を引き起こしてしまうのでベストなのは38℃くらいだと言われています。38℃くらいならニオイや汚れを落しつつ皮脂膜を守ることができるので保湿しながらシャンプーできます。
特に熱すぎるお湯は皮脂膜を落としてしまうので、頭皮を乾燥させてしまう大きな原因になってしまいます。
2.頭皮の乾燥を防ぐローション
頭皮の乾燥を防いでくれる市販のローションや化粧水を見てきましょう。
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- キュレル頭皮保湿ローション
出典:http://www.kao.com/jp/curel/crl_scalp_lotion_00.html
セラミド機能成分(セチルPGヒドロキシエチルパルミタミド)を配合して、ユーカリ葉エキスやグリセリンで頭皮を保湿します。<
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- 【医薬部外品】 ノブ スカルプローション
出典:http://noevirgroup.jp/cojp/t/t1126/
抗菌作用のあるヒノキチオールを配合しています。ふけやかゆみが気になる人に向いています。グリチルリチン酸2K、酢酸トコフェロールで肌荒れを防ぎます。
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- ソンバーユ No.5 毛髪用
出典:https://www.yakushido.com/catalog/
ソンバーユの毛髪用です。髪や頭皮によくなじみ、しっとりさせます。頭皮をマッサージするように使ってその後にシャンプーするのがおススメです。
3.頭皮の乾燥を防ぐオイル
日本に昔から伝わる椿油や砂漠に生えるホホバの種からとったホホバオイルは頭皮の乾燥を防ぐのに役立ちます。
3-1.椿油
ツバキの種子から採取されるオイルで江戸時代から整髪料として使用されている日本伝統の自然派オイルです。
3-1-1.椿油の効果
肌の皮脂のうるおい成分の中で、40%も含まれているのがオレイン酸です。
そのオレイン酸を他の植物油よりも多く含んでいるのが椿油でなんと85~90%がオレイン酸なのです。
ですからよく頭皮になじみ、浸透します。
酸化もしにくい油なので、髪をしっとりとさせる整髪料として使用されてきました。
3-1-2.頭皮をしっとりさせる椿油の使い方
椿油を頭皮の保湿ケアに用いてみましょう。シャンプーの前に乾いたままの頭皮に使用します。
- 椿油を手に取り、頭皮に行きわたるようにマッサージします。
- 頭皮全体にすり込んだらホットタオルで頭を包み、15分ほど置きます。
- シャンプーで洗い流します。
椿油が頭皮に浸透してしっとりとした地肌に導いてくれます。フケが気になる人は使用してみましょう。
3-2.ホホバオイル
photo credit: Jojoba Nut via photopin (license)
ホホバオイルとは砂漠などの過酷な環境でも水分を保ち生息するホホバから抽出されたオイルで、ヘアケアだけでなくスキンケアなどにも使われています。
3-2-1.ホホバオイルの効果
ホホバオイルの主成分のワックスエステルが人間の皮脂と似た構造をしており、スキンケアやヘアケアの保湿に効果的です。また酸化しにくい性質を持っており防腐剤不使用であるため安全無害なのが特徴です。
保湿効果が高くオイルでありながらベタつかない理由はワックスだから。すっと肌に浸透しベタつかない使用感のよさがウケて、スキンケアやヘアケアで幅広く使われています。以下のような効果を期待してヘアケアやスキンケアに使われています。
- アロマテラピーの成分を届けるキャリアオイルとして
- 美容オイルとして保湿スキンケア
- 敏感肌の紫外線対策に
- ヘアパックやヘアトリートメントケアとして
ではヘアケアについて以下で詳しく見ていきましょう。
3-2-2.ヘアケアでのホホバオイルの使い方
ホホバオイルは主にスキンケアで使われますが、頭皮や髪の保湿にぴったりです。主成分のワックスエステルによって髪がコーティングされ美髪へ導きますよ。また頭皮のバリア機能も高めて乾燥対策できるのも魅力でしょう。では使い方の一例をご紹介します。
- シャンプーに2・3滴加えると頭皮と髪を保湿しながら洗える
- シャンプー後のドライヤー前に頭皮のオイルマッサージを行うと熱から地肌と髪を守る
- 朝のスタイリングで使うと頭皮と髪を外気の乾燥や紫外線から守る
マルチに使えるホホバオイルはヘアケアだけでなくスキンケアも同時にできる魅力があります。頭皮の保湿だけでなくヘアスタイリングに使うと極上のさらさらヘアになるのでぜひ試してみてください。ヘアケアはもちろんスキンケアにも非常に便利なので、ヘアケアとスキンケアの両用としてひとつ用意しておくことをおすすめします。
4.頭皮の病気
photo credit: touch of grey on my birthday – _MG_3675 via photopin (license)
頭皮の主なトラブルは、フケやかゆみ、ニオイなどが一般的ですが、フケよりも大きな塊で頭皮が剥ける場合は乾癬や脂漏性皮膚炎の可能性があります。おかしいなと思ったら皮膚科を受診するようにしましょう。
ポロポロと皮が剥ける場合は次のような可能性があります。
- フケ症
- 乾癬(かんせん)
- 頭皮湿疹
- 脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)
- 接触性皮膚炎
- 皮脂欠乏性皮膚炎
ここでは脂漏性皮膚炎について説明します。
5.脂漏性湿疹の対処法
脂漏性湿疹とは頭皮などにかゆみ・赤みを伴い、ひどくなると頭皮のかたまりがはがれてしまう症状を言います。一見、頭皮の乾燥によるフケに似ていますがフケよりも大きくはがれ、加齢臭のようなニオイを放つのが特徴でしょう。
生後3ヶ月後くらいの赤ちゃんがなりやすいのですが、よく洗うことで自然と治ります。成人の場合はまた別の原因があり、間違ったヘアケアや生活習慣によっても引き起こされてしまうので注意が必要です。
5-1.脂漏性湿疹の原因
主な脂漏性湿疹の原因はマラセチアというカビによるものと考えられています。マラセチアはもともと人間の皮膚に存在していますが皮脂をエサに過剰に繁殖します。その代謝物によって炎症などの不快な症状を引き起こすと言われています。
頭皮の皮脂が過剰に分泌されてしまうとマラセチアの繁殖に最適な環境が整ってしまいます。脂漏性湿疹の原因は頭皮の皮脂の過剰や洗髪のし過ぎ、ストレス、ビタミンの不足と考えられています。
5-2.脂漏性湿疹のケア方法や治療
慢性化してしまうと治療しても再発を繰り返してしまい、脂漏性湿疹は改善するのが難しくなってしまいます。頭皮を乾燥から守るために正しいシャンプーはもちろん、規則正しい生活を行うのは大切ですが、改善されない場合は皮膚科を受診することをおすすめします。
マラセチアの増殖を食い止める薬と炎症を抑える薬での治療を中心に行い、かゆみが強いときは抗ヒスタミン剤やビタミン剤を使っていきます。頭皮の保湿ケアや正しい生活習慣を送りながら根気よく治療していきましょう。
まとめ
正しく保湿して頭皮トラブルから守りましょう。頭皮の乾燥やトラブルを防ぐためにしていたケアが実は逆効果だった…ということが現代では非常に多いので注意が必要です。正しいシャンプーを行って規則正しい生活を送るのがすこやかな頭皮にかかせません。ぜひチェックしましょう。