生理の3~10日前に起こるいろいろな症状は月経前症候群(げっけいぜんしょうこうぐん 英: PMS; Premenstrual Syndrome)です。生理前症候群と調べられたかもしれませんが、医学用語としては月経前症候群です。
今回は、月経前症候群とはどういうものなのかを分かりやすく解説し、どのように対策をすれば良いのかをお伝えします。
1.生理前症候群の症状
月経前症候群の症状は個人差や年代によって違ってきます。
月経前症候群で、もっとも多くの女性が感じているのが精神的なイライラです。20代後半から40代前半まで全年代で起こりやすいです。
20代後半から30代前半にかけては乳房の張り、腹痛、むくみ、肩こり、頭痛などの身体的症状が起こりやすいのが特徴です。
2.出産で症状が変わる
出産経験のある、なしが月経前症候群の症状にも変化をもたらします。
出産経験のない女性は
乳房の張り、乳房痛、肩こり、頭痛、下腹部痛などの身体的症状が出やすいのに対して、出産経験のある女性はイライラ、怒りやすい、攻撃的になりやすい、家族への暴言などの精神的症状が多く目立ちます。
3.セルフチェックしてみよう
あなたの体調の変化は月経前症候群でしょうか?
当てはまる項目が多い場合は月経前症候群の可能性が高いです。
スマホからも調べることができます。
出典:http://www.terumo-womens-health.jp/trouble/3_2.html
4.治療してみよう
月経前症候群の治療は婦人科や産婦人科を受診します。
あらかじめ生理の日、調子の悪くなった日などを手帳かカレンダーに書き込んでおくようにします。それを医師に見せることで診察がスムーズにできます。
月経前症候群と診断されるには生理日からの日数が関係してくるからです。
PMSを治療するためにはどこの病院に行ったらいいのか?に詳しくまとめています。
4-1.薬(低用量ピル)
月経前症候群に有効な薬はまず低用量ピルがあります。
低用量ピルは避妊のためのお薬ですが、排卵をさせないように女性ホルモンのバランスを作り出すことで、月経前症候群の症状を和らげることができます。
イライラや頭痛、むくみ、排卵痛、肌荒れ、ニキビなどが改善します。
副作用としてははきけや頭痛、だるさなどがあります。
また35歳以上でたばこを1日15本以上吸われる人は血栓のリスクが高まるので服用できません。
ヤーズ錠の注意喚起
超低用量ピルのヤーズ配合錠については厚生労働省より血栓症に関する注意喚起が出ています。
出典:http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000034892.html
4-2.漢方
月経前症候群に有効な漢方薬もあります。
漢方は「証」といって患者の体質に合わせて処方する薬を変えるという考え方があります。
体力のある人は実証、体力のない人は虚証、その間が中間証です。
月経前症候群に有効な漢方は「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」「加味逍遙散(かみしょうようさん)」「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」などがありますが、これらを症状と体質によって使い分けます。
購入する際に医師や薬剤師に相談するようにしましょう。
PMSに漢方が効く!7つのおススメ漢方薬にも詳しくまとめています。
4-3.サプリメント
月経前症候群によいサプリメントもあります。
サプリメントは医薬品ではありませんが、いまのあなたに合うものがあるかもしれません。
プラセンタ、チェストツリー、γ-リノレン酸、セントジョーンズワート、テアニン、ビタミンB6、カルシウム、マグネシウム、ビタミンDなどは月経前症候群によいサプリメントです。これらのなかのいずれかはあなたの月経前症候群を楽にしてくれます。
PMSにはこのサプリメント!9選|まずはここから選びますに詳しくまとめています。
まとめ
生理前症候群の症状とその対策についてまとめました。
月経前症候群は女性の80%が経験しているともいわれる症状です。
あたり前にある症状としてとらえてください。
そして改善できる方法もたくさんありますから、そのまま放置せずに挑戦してみましょう。