プレ更年期の症状の多くは実は女性ホルモンの減少に原因があるのではなく、ストレスや睡眠不足、無理な食事制限などよる自律神経の乱れによって、女性ホルモンが影響を受けて起こるのが主な原因です。
ここではプレ更年期の症状を乗り切るための食事をお教えします。
まず、普段の食事を意識するところから始めましょう。
1.イソフラボンで様々な不調に
イソフラボンは、更年期に減少する女性ホルモンの一種であるエストロゲン(卵胞ホルモン)に似た作用があります。
あずきや大豆といった大豆製品には、イソフラボンがたっぷり含まれており、骨粗鬆症予防や、コレステロールのコントロールに役立ちます。
また、イソフラボンは、ホルモンバランスに有効なのはもちろん、プレ更年期の症状である「肌の異常」の改善にもかかせないものです。
イソフラボンの効果
- 症状改善
- 骨粗鬆症予防
- 乳がん予防
- 高コレステロール血症・動脈硬化の予防
- 皮膚を潤わす
などの様々な予防法や症状に効果があります。
野菜たっぷり豆乳シチュー
シチューの水を入れるところを替わりに豆乳にします。見た目よりあっさりと食べられます。
2.骨粗しょう症予防に カルシウム
更年期を過ぎると骨粗しょう症になりやすくなりますから、プレ更年期のうちにカルシウムを充分に取ることは必須です。
カルシウムは骨の主成分でありますが、血液、神経などにも存在します。
不足すると骨粗鬆症や、手がしびれるなど身体的症状から、不安症になったり、イライラしたりと神経症状まで不調をきたします。しかし、日本女性はカルシウムの摂取量が少なく慢性的な不足が問題視されています。
一日の所要量は600mgがベストです。
多く含まれる食材は、干し海老、にぼし、小松菜、チーズ、牛乳などです。
しらすと大葉のパスタ
しらすにも塩分がありますので薄味で作ってちょうどいいです。しらすをたっぷり使いましょう。
梅干を細かく切ったものを和えてもおいしいです。
3.便秘や下痢に 発酵食品
いままでそんなことはなかったのにプレ更年期になって急に便秘や下痢に悩まされることがあります。
そんなときの腸内環境の改善には、善玉菌を増やすことが大切です。
日本では古くから漬物やみそなどの発酵食品を取る食生活があります。浅漬けや糠漬け、キムチなどの植物性乳酸菌、チーズやヨーグルトなどの動物性乳酸菌があります。
これらの食材と合わせて取りたいのが善玉菌を増やす働きのあるオリゴ糖です。オリゴ糖が多い食材はバナナ、アスパラガス、玉ねぎ、キャベツ、ゴボウ、ジャガイモで野菜以外にも豆腐、納豆、みそなどに含まれています。
たくさんの野菜類を発酵させた植物発酵ドリンクなども便秘に効果があります。
【発酵食品】チーズみたい。豆腐の味噌漬け
おつまみにもなる豆腐の味噌漬けです。豆腐と味噌というダブル大豆の組み合わせ。
豆腐の水切りをしっかりするのがポイントです。1~2日間味噌に漬け込みます。
4.肌を改善 コラーゲン食品
プレ更年期には肌の異常を感じる人も多くいます。
肌のかさつき、かゆみ、くすみなどを感じたら美肌効果の高い、食材を取り入れましょう。
コラーゲンたっぷり手羽先カレー
手羽はコラーゲンが豊富に含まれており、煮汁も取れるカレーがオススメです。
手羽オンリーで煮てしまうと、スープが残ってしまうため、煮汁も一緒に取れるカレーがいいのです。
5.冷えに 温め食材
プレ更年期に入りはじめて冷えを自覚する人もいます。
更年期の特有の症状の「冷えのぼせ」は上半身は熱いのに下半身は冷えるのが特徴です。
体を温めてくれる食材を積極的に食べましょう。
しょうがはスライスしたものいったん天日乾燥させると効果が高くなります。
冷え対策紅茶♪しょうが紅茶♡
生しょうがでしたら、すりおろし絞り汁を小さじ1、乾燥しょうがでしたら2~3枚をお好みの紅茶に入れてください。
6.貧血に 鉄分補給
プレ更年期や更年期障害と思っていても実は「鉄欠乏性貧血」によってうつやめまい、パニック障害が起こっている場合があります。「鉄欠乏性貧血」に抗うつ剤を投与しても効果はありません。もともと貧血気味の女性が多いですから、まずは血液検査で鉄分を確認する必要があります。
鉄分不足に効果的なのはレバーが有名ですが、苦手な方も多いと思います。ご家族にも好評なレバーの甘露煮をご紹介します。
子供も食べちゃった♪鶏レバーの甘辛煮
レバーの下処理は20分ほど牛乳に浸して、水で洗い流します。それでも匂いが気になる方は、カレー粉で味付けすると苦手な方でも食べられます。ぜひためしてみてください。
7.疲れ、だるさに 免疫アップ食材
プレ更年期に入ると低体温になりがちになります。
体温が下がると、免疫力が落ち、疲れやだるさにつながってしまいます。
免疫力を上げる食材は、キャベツ、しょうが、にんにくなどです。
肉野菜炒め
じょうが、ニンニクをたっぷりめに、キャベツも火が通り過ぎない程度に炒めます。
参考文献:「女性ホルモン力」を上げて40代からの不調を治す本 阿部佐智子 著
まとめ
更年期前のプレ更年期はストレスなどの精神的な面が原因なことが多いので深刻に悩まないほうがいいです。紹介した料理で女性ホルモンに影響を与える栄養素や、成分の含まれている食材を取り入れて少しでも楽に過ごせるようにしましょう。