生理前になると胸が張ったり、お腹や腰が痛かったり、眠気に襲われるたりするのはPMS(月経前症候群、げっけいぜんしょうこうぐん、Premenstrual Syndrome)です。
特に精神的にもイライラしやすくなります。
PMSの特有の症状についてまとめました。
1.PMSの症状
先に上げたようにPMSの代表的な症状は、ほんの少しのことでイライラしたり、訳もなくモヤモヤしたり、不安になったりして精神的な落ち着きがなくなることです。
前日までなんともなかったのに生理前の数日になると急に精神的にアンバランスになり、自分でもどうにもできなくなります。
PMSのときに精神的なイライラを訴える女性はアンケートの64%に達してトップの症状です。
他にも身体的な症状として胸が張る、腹痛、眠気、肌荒れ、頭痛、食欲が増える、肩こり、むくみ、微熱などがあります。
他にも関節痛や腰痛、便秘、下痢、めまい、疲労感、ほてり、不眠、眠い、吐き気などの症状も現れる人もいます。
精神的な症状はイライラの他に、涙もろくなる、無気力、憂鬱、攻撃的になる、集中力が低下する、神経質になるなどがあります。
2.PMSが起こるタイミング
PMSが発生しやすいタイミングは生理前の3~10日間です。生理の12日ほど前から可能性があり、生理が始まって4日以内には治ります。
この時期は黄体期と呼ばれて、排卵後の着床を助ける黄体ホルモンが分泌されている時です。
この時期にはセロトニンと呼ばれる精神やからだの安定を促すホルモンが脳内で低下してしまいPMSの症状が現れます。
3.PMSをチェックする
出典:http://www.terumo-womens-health.jp/trouble/3_2.html
それではあなたが実際にPMSかどうかチェックしてみましょう。
当てはまる項目が多ければ病院を受診して詳しく見てもらいましょう。
体調や心、行動に影響が大きくでてしまう場合は周りの人にも伝えて理解してもらうように努めます。
4.PMS、生理痛に効くツボ
PMSや生理痛に効くツボをご紹介します。
三陰交(さんいんこう)と呼ばれる内くるぶしの頂点から指幅4本分上にあるツボがPMSに有効です。3秒押して3秒離すを繰り返します。
ウエストの一番くびれたラインにあるツボが腎兪(じんゆ)です。中心線よりも指2本分の位置です。
親指で押してみてずーんと心地よい痛みがあるところです。
5.PMSに有効なサプリメント
以下のサプリメントはPMSに効果があります。
5-1.プラセンタ
プラセンタによって生理痛が軽くなったり、寝込んでしまうほどの生理の時期を普段通りに過ごせるようになる人がいます。出血の多い人も通常の量まで減ることもあります。
5-2.チェストツリー
西洋ニンジンボクと呼ばれるハーブでヨーロッパでは医薬品として扱われています。
PMSには特に効果があり、イライラや倦怠感などを抑えます。
5-3.γリノレン酸
PMSの症状がある人は血液中のγリノレン酸の濃度が低くなっています。
月見草オイルなどのサプリメントから摂取することができます。
5-4.テアニン
お茶に含まれるテアニンと呼ばれる成分がイライラなどのPMSの症状を和らげます。
お茶から大量に取るのは無理なので抽出したサプリメントで取ります。
5-5.ビタミンB6
ビタミンB6にはPMSによるうつや心配性を改善する効果があります。
1日100mg以下に抑えるようにしてサプリメントなどから取り入れます。
6.PMSに有効な薬
6-1.低用量ピル
低用量ピルを服用すると月経痛が和らぎます。
これはピルに含まれているホルモンの働きによって、子宮内膜の増殖が抑えられて通常の月経よりも量が減るからです。
ピルは産婦人科で処方してもらう処方薬です。
低用量ピルは保険適用外で月に2000~3000円の実費負担で購入することができます。
注意点としては月経困難症治療剤で保険適用の「ヤーズ配合錠」については厚生労働省より注意喚起が出ています。
出典:http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000034892.html
6-2.PMSに有効な漢方
PMSに有効な漢方薬は桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)、加味逍遥散(かみしょうようさん)、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、通導散(つうどうさん)、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)です。
代表的なのは加味逍遥散です。
漢方薬は医師、薬剤師に相談しながら選びましょう。漢方薬局に行くと症状と体質にあった漢方薬を選んでもらえます。
まとめ
PMSは病気のひとつですからつらいと感じた場合は病院に行くことをお勧めします。
サプリメントでも効果のあるものがありますから、試してみることで毎月が楽に過ごせるようになります。