ふらふらっとめまいがしたり、急にのぼせて汗をかいたり、それは更年期の症状かもしれません。更年期には女性ホルモンであるエストロゲンが急激に減少してしまうので色々と不快な症状が出てきてしまいます。
女性にとって更年期は避けられないものですが、少しでも楽に過ごせるように今回はプラセンタについてご紹介します。プラセンタは医療の現場では医薬品にもなっている成分で、ヒト、豚、馬などの胎盤から作られています。今回はプラセンタが更年期にどのようにして有効なのかを詳しくまとめましたのでご覧ください。
1.更年期のためのプラセンタの基礎知識
1-1.プラセンタが効果的な更年期の症状
更年期には次のような症状が一般的ですが、プラセンタはこのすべての症状に効果があります。
のぼせ、多汗、動悸、不眠、不安、イライラ感、疲労感、肩こり、腰痛、冷え性、眼精疲労など。
例えば更年期の代表的な症状であるのぼせは、顔や上半身がカーッと熱くなり汗が噴き出したりします。これは卵巣でのエストロゲンの生産能力が落ちているのに、脳がもっとエストロゲンを出すようにと刺激を送り続けることが原因で起こります。そしてその近くにある自律神経を調整する部分も影響を受けてコントロールを乱し、血管の収縮などがうまくいかなくなってしまうためにのぼせます。
プラセンタにはホルモンの分泌を調整したり、自律神経を調整したりする働きがありますのでこれらの症状の改善が期待されるわけです。
出典 https://www.youtube.com/watch?v=qw9Z2CNBclo
1-2.どうしてプラセンタが効くのか?
プラセンタの効果は含まれている栄養成分と成長因子によってもたらされます。
プラセンタには様々な成分が含まれていて特に効果の中心となっているのは活性ペプチドと成長因子です。
プラセンタの成分については「プラセンタの有効成分には栄養成分と成長因子がある」にまとめてあります。
栄養成分とは
プラセンタに含まれる栄養成分はアミノ酸、活性ペプチド、タンパク質、脂質、脂肪酸、糖質、ムコ多糖体、ビタミン、ミネラル、核酸、酵素などです。生命を育てるのに必要な栄養素がバランスよく含まれています。
野生動物は出産後に母親自ら胎盤を食べてしまいます。これは産後の肥立ちがよくなるためで、野生動物は本能でこのことを知っているのかもしれません。
これらの栄養成分は体の材料になったり、調整役になったりして更年期の不安定な体調を整える働きがあります。
成長因子とは
プラセンタには極少量でも効果のある成長因子と呼ばれるものが含まれています。成長因子はグロースファクターとも呼ばれます。
成長因子は細胞を刺激して成長を促すことができ、プラセンタの効果の中心となっています。
EGF(上皮細胞増殖因子)、FGF(線維芽細胞増殖因子)などは肌の代謝やコラーゲンが生まれるのを直接促しますからプラセンタによって肌が美しくなったり、ハリや膨らみが出るのはこのためです。
神経細胞や免疫細胞、肝細胞も増やす働きがあるので細胞レベルで体の調子を整えることができます。
これらの成分が複合して働くことでプラセンタ特有の効果を生み出して、更年期の様々な症状に効果があるわけです。
1-3.プラセンタの安全性
プラセンタの安全性はどうでしょうか。
プラセンタには注射剤である医薬品と健康食品のサプリメントがあります。
プラセンタ注射はヒトの胎盤を原料として作られ、サプリメントは豚や馬、羊などの胎盤を原料として作られています。
両者とも生体を利用した成分であるため、製造工程において洗浄、殺菌が徹底して行われています。
特に注射剤は製品製造段階で120℃30分の高圧滅菌が行われています。
サプリメントに関しては微生物クリアランス試験、ウイルスクリアランス試験を経て製品化されている製品もありますから信頼できるメーカーのものを使用してください。
注意点としてヒトプラセンタ注射を受けた方は平成18年より献血を行うことができなくなりました。これは理論上では変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)の感染を防げないとされているからです。プラセンタのサプリメントを飲む場合は問題なく献血を行うことができます。
日本赤十字社 http://www.hyogo.bc.jrc.or.jp/oshirase/2006.10.10-purasenta/2006.10.10-purasenta.htm
厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/08/h0824-3.html
1-4.正しいプラセンタの選び方
更年期になったときとの正しいプラセンタの選び方です。
いきなり注射するというのもなんだか怖いと思うので、まずはサプリメントを試してみることをオススメします。
プラセンタ製品にはサプリメント、ドリンク、ゼリーなどがあり、注射と同等の効果のあるものがあります。
1-5.プラセンタ注射を選んだ場合
プラセンタ注射剤は医療機関のみの扱いです。ですから注射するには医師の診断が必要で、必ずしもプラセンタ注射が受けられるわけではありあません。更年期でもほかの治療法になる場合があります。肝機能障害、更年期障害と診断された場合は保険適用になります。
プラセンタの効果とリスクの説明が医師からあり、同意書にサインしてから注射します。
1-6.サプリメントを選んだ場合
サプリメント、ドリンク、ゼリーは業界団体で規格があり、プラセンタエキス純末の表示のあるものを選ぶようにします。エキス〜mgと書いてあるものではなく、純末〜mgと記載されているものを選ぶようにしてください。1日の摂取目安はプラセンタエキス純末100mg以上のものを選んでください。
図 プラセンタエキス純末100mgと表記があり、エキスの換算量が併記されています。
原料が海外製のものは原料の一部に子宮が含まれており、同量の国産のものから比べると胎盤の純度が薄く、効果が劣る傾向にあります。
サプリメント、ドリンク、ゼリーは飲みやすさや味がそれぞれ違いますが、プラセンタエキス純末の量が同じであれば効果は同じです。
プラセンタのサプリメント、ドリンク、ゼリーはネット通販や近くのドラッグストアでも購入することができます。
まとめ
プラセンタは更年期の女性にとってとても頼りになる成分です。更年期かと思ったらまずは信頼できるメーカーのプラセンタサプリメントを一度は試してみることをオススメします。